乗用管理機によるブロッコリーの中耕培土実演会を開催(島根県邑南町)
2023年09月20日
島根県は令和4年度から全国農業システム化研究会事業により、ブロッコリー栽培で礫質ほ場における効果的な排水対策及び緑肥活用の実証を行っている。
令和5年度は主に緑肥活用の実証として、ヘアリーベッチの導入による肥効を加味した化学肥料の使用量低減や、エンバク(ヘイオーツ)の導入による根こぶ病菌密度低減など、環境負荷低減技術の効果を確認することとしている。
8月30日には、実証圃において「乗用管理機によるブロッコリーの中耕培土実演会」が開催され、県普及関係職員、JA、生産者、資機材メーカー他、約20名の参加があった。
■1畝2条栽培方式(ヘアリーベッチ区)での中耕培土作業
左 :邑南町のブロッコリー圃場では排水効果を高めるため主に1畝2条で栽培をしている
右 :供試機械は、クボタ乗用管理機ナビライダー(NR17)にジョーニシ社サンソワー(V-R10N-3)とキュウホー社S4カルチ(PA001-3CHA)を装着。さらに左右にもぐらディスクとイエロー培土器を、中央の培土器として土ピタを取り付けて作業を行った
左 :島根県農業技術センター技術普及部水田園芸技術普及課の佐々木真一郎主任農業普及員による実証内容の説明
右 :メーカーによる作業機械の説明に、熱心に耳を傾ける参加者
左 :中耕培土と同時に、車速連動による肥料散布も行われた (クリックで動画再生)
右 :ヘアリーベッチ区の中耕培土作業後の様子
■1畝2条栽培方式(ヘイオーツ区)での中耕培土作業
左 :ヘイオーツ区は、ヘアリーベッチ区より播種時期が1週間程度遅いため、やや生育が遅く、また雑草量も多い状態で作業した
右 :中央をカルチ爪に変えて作業を行った (クリックで動画再生)
■1畝1条栽培方式での中耕培土作業
左 :1畝1条栽培方式は当地域のブロッコリーでは主流ではないが作業性等の確認のため実演を行った
右 :中央にもイエロー培土器を装着して作業を行った
左 :1畝1条栽培方式では作業速度も速く効率的に作業が行えた (クリックで動画再生)
右 :除草効果も高く、綺麗な仕上がりで作業を終えた
当地区でのブロッコリー栽培は水田での作付けが多く、排水対策のために1畝2条栽培方式が主流となっている。
今回の中耕培土作業の実演を通じ、その作業性の高さから、今後は1畝1条栽培方式による機械化栽培体系も検討する必要があるとの共通認識が生まれた。(みんなの農業広場事務局)