秋冬ニンジンの播種作業を実施(熊本県大津町)
2018年09月10日
熊本県菊池地域南部の水田地域では、広域の集落営農組織が相次いで設立されており、米麦大豆の作型に、収益性の高い露地野菜の導入が検討されている。中でも南部地域の主要農産物である秋冬ニンジンが候補として挙げられている。
そこで、熊本県では、秋冬ニンジン栽培における機械化一貫体系のさらなる省力化、生産安定について検討するため、平成29年度から全国農業システム化研究会事業を活用して、実証調査をおこなってきた。
平成29年度には、播種作業の効率化のため、「2畝同時播種+播種時除草剤」の調査を行ったところ、従来の播種作業に比べ、作業時間の大幅な短縮が図られた。
今年度は、収量の向上のため、播種作業の2畝施行(10条(5条×2畝)+除草剤処理)について、以下の調査をおこなうこととしている。
①播種精度安定化のための機械の速度、設定の適正化
②播種精度安定化、作付体系検討のため圃場耕起効果
③作付体系や規模拡大計画の検討による経営発展効果
8月21日、台風19号の影響で時おり強風が吹きつける中、ネットワーク大津(株)の実証圃場で播種作業が行われ、県下の普及指導員、資機材メーカー、農家等、約20名が集まった。
耕起、砕土、播種が一度に行える、トリプルエコロジーによる作業 (クリックで動画を再生)
左 :コート種子を使用 / 右 :除草剤としてクリアターンを散布
播種前の調査
左 :熊本県農業技術課農業革新支援センター 松森信主幹(左)と県北広域本部農業普及・振興課 福永博文参事
右 :農業技術課農業革新支援センター 村上尚穂主幹(右)
収穫は12月下旬で、今年度の実証結果をもとに、集落営農組織や機械組合等への導入計画を策定する予定である。(みんなの農業広場事務局)