排水対策によるネギの湿害改善を目指した実証調査(三重県伊勢市)
2016年05月06日
近年の天候不順による長雨や豪雨等の影響で、国内の野菜生産においては、計画的作業ができない、収量・品質が不安定になる等の問題が多発している。
三重県伊勢市豊浜地区は、古くからの青ネギ産地であるが、降雨の影響による湿害を受け、品質低下が問題となっている。
そこで、三重県伊勢志摩地域農業改良普及センターでは、平成28年度全国農業システム化研究会現地実証調査により、排水対策技術の現地実証を行い、湿害回避による収益性改善効果を検証することとなった。
平成28年4月20日、伊勢市豊浜地区の実証ほに関係者ら約20名が集まり、排水対策の実証作業を行った。
当日は、パラソイラー区、カットドレーン区、パラソイラー+カットドレーン区の実証作業を行った。いずれの実証区もほ場周囲に明渠を施工した。
今後、土壌条件の異なる別のほ場でも実証作業を行い、合計6ほ場で実証を行う予定だ。
左上 :クボタMR77に搭載されたカットドレーン
右下 :カットドレーン施工時の様子
左上 :カットドレーン施工後
右下 :50cm~60cmの深さに簡易的な暗渠が施工された
左上 :クボタSL38に搭載されたパラソイラー(松山株式会社EPS400-K)
右下 :パラソイラーによる硬盤破砕の様子
左上 :作業深度は約30cm
右下 :左が慣行区で右がパラソイラー区
左上 :クボタSL38に搭載された溝掘機(松山株式会社OM312E)
右下 :溝掘機による明渠施工の様子
伊勢志摩地域農業改良普及センターでは、三重県農業研究所とも連携し、排水対策技術による生育の違いを確認するとともに、土壌条件に応じた最適な対策技術を検討する。(みんなの農業広場事務局)