めざせ単収500kg! 大豆の小畝立て深層施肥播種実演会を開催(山形県河北町)
2014年06月13日
山形県西村山農業技術普及課では、県農業総合研究センターで開発された大豆の小畝立て深層施肥播種技術を使った収量品質向上技術の現地実証調査(全国農業システム化研究会事業)に取り組んでいる。
この技術は、大豆の生育初期の湿害を軽減する「小畝立て播種技術」と、根粒菌の活動を阻害せず効率的に窒素を供給する「深層施肥技術」とを組み合わせたもの。昨年から(株)クボタより専用の播種機も販売され始め、これからの普及が期待されている。
連日30℃を超える高温の続く6月4日、山形県河北町の現地実証ほにおいて、播種作業の実演会が開催された。
左上 :品種は「里のほほえみ」を10a当たり5kg播種する。「クルーザーMAXX」を塗沫処理することで、幅広い病害虫の防除を通した苗立ちや初期生育の安定化を図る
右下 :ほ場周囲には明渠を施工。後日、小水路を引き排水・かん水に対応できるようにする予定だ
左上 :深層に「石灰窒素」を10a当たり25kg施肥する。石灰窒素は、しわ粒軽減による品質向上も期待できる
右下 :実証調査の説明をする原田主任専門普及指導員。単収500kgを目標に設定し実証に取り組む
左上 :6月とは思えない猛暑の中、小畝立て深層施肥播種機の説明を熱心に聞く参加者
右下 :小畝立て深層施肥播種機は時速4kmの高速で作業が可能
左上 :土埃を上げながら高速で播種作業が行われた
右下 :計画通り、種子は約3cm、石灰窒素は約15cmの深さに正確に処理された
播種機を導入し、石灰窒素を投入したコストを回収できるだけの、収量・品質の向上が得られるかが重要だ。
今後は小水路の設置を行い、適正な土壌水分をコントロールして、高品質で高収量な大豆栽培を目指していく予定だ。今後の生育を見守りたい。(みんなの農業広場事務局)