無人田植機(アグリロボ田植機)による鉄コーティング直播作業を実施(新潟県新発田市)
2022年06月09日
稲作栽培においてはスマート農機の普及がはじまり、より一層の省力化・安定生産による規模拡大と経営の安定化が期待されている。
新潟県新発田農業普及指導センターでは、令和3年度より全国農業システム化研究会の実証調査事業に取り組み、①無人田植機(アグリロボ田植機)および有人田植機による同時直播による省力・低コスト化の検証と、②令和3年度にKSASリモートセンシングおよび食味・収量センサー付きコンバインによって把握した生育ムラのデータをもとにアグリロボ田植機による可変基肥施肥を活用した収量および品質・食味の安定生産技術体系の検証を行っている。
5月12日にはアグリロボ田植機および有人田植機による2筆同時での鉄コーティング直播作業が行われた。当日は新潟県普及関係機関、関連メーカーなどの関係者が集まり、実証担当の「農事組合法人アドバンファームしばた」の実証ほ場において、播種作業と各種調査が行われた。
左上 :アグリロボ田植機(NW8S)と直播機(鉄まきちゃん)
右下 :供試品種はコシヒカリBL。鉄コーティングと同時に殺虫殺菌剤(ヨーバルシードFS)を処理している
左上 :コシヒカリ用高窒素一発元肥とジカマック500グラム粒剤を播種と同時に施用した
右下 :アグリロボ田植機による鉄コーティング直播種作業の様子。左奥に見えるのが有人田植機 (クリックで動画再生)
当日は作業者1人のワンオペで、肥料や種子の補給をしながら、2筆(無人1ha、有人1ha)を同時に播種した。非常に効率良く作業を終えることができ、省力化に大きく貢献できたと思われる。
また、アグリロボ田植機では、KSAS上のメッシュマップに設定した施肥量にもとづき、可変施肥も行った。新発田農業普及指導センターでは、今後、生育調査や収量品質調査などを行い、成果を取りまとめる予定だ。生育ムラが減り、収量・品質の高位安定化が実現することを期待したい。(みんなの農業広場事務局)