飼料用米「夢あおば」における乾田直播栽培の播種作業(茨城県水戸市)
2017年05月09日
茨城県水戸市の常澄地区では、平成37年度を目途に、約300haの基盤整備が予定されており、省力・低コスト技術の確立、普及が求められている。
また、県では担い手への農地集積が進んでおり、主業は施設野菜や花き、露地野菜であることから、育苗に関する面積や労力の削減、春作業の分散化、さらに安定した所得確保のため、飼料用米の安定多収生産が喫緊の課題となっている。
そこで、茨城県水戸地域農業改良普及センターでは、今年度、全国農業システム化研究会の事業を活用し、省力・低コストに繋がる乾田直播栽培と密播栽培に取り組むこととした。
4月14日、農業組合法人アグリ平戸の圃場で、トリプルエコロジー(一発耕起播種機)同時施肥による、乾田直播の播種作業が行われた。耕起と砕土、播種および施肥も同時にこなせるため、作業時間の削減等が期待される。
≪栽培概要≫
品種 :夢あおば
面積 :約60a
播種量 :6.7kg/10a
播種深度:2cm
畝幅 :30cm
施肥 :直播種一発022(50kg/10a)、側条施肥
トリプルエコロジーで耕起、播種と合わせて同時施肥を行う (動画を再生)
数日前の大雨により土壌水分量が多く、砕土後の土塊が通常よりも大きくなったこともあり、播種深度が十分に確保できない種籾も見られた。しかし、パワクロトラクターを使用したことで、圃場を必要以上に荒らすこともなく、概ねきっちりと播種された。
播種後10日以降の発芽直前に、雑草対策として、ラウンドアップマックスロードおよびマーシェット乳剤の混用剤を散布する。
今後、発芽率を観察するとともに、雑草等についても調査していく予定だ。(みんなの農業広場事務局)