目標10a当たり苗箱10箱以下!密播疎植栽培技術の確立を目指した実証調査が始まる(高知市高須東町)
2015年04月17日
高知県中央西農業振興センター高知農業改良普及所では、全国農業システム化研究会において水稲(主食用)の省力・低コスト・高品質生産技術の確立に関する実証調査に取り組んでいる。
水稲早期栽培の盛んな高知県では、収穫時期の遅延がなく、省力・低コストを実現できる技術として密播疎植栽培に期待が寄せられており、コシヒカリの密播疎植栽培と慣行栽培との比較を行い、労働時間短縮、労力軽減、生産コスト低減効果を検証することとしている。
4月10日、高知市高須東町の実証圃場において、小雨の降る中、全国にさきがけて田植え作業が実施された。
1つの圃場を5区に分けて田植えを行った。密播疎植区は、育苗日数の異なる3つの苗箱を用意し、苗質が及ぼす生育への影響を確認する。
田植え作業は、より省力化を実現するために、除草剤(ウィナー1kg粒剤)と箱施用薬剤(Dr.オリゼフェルテラ粒剤)を田植えと同時に施用した。
クボタ田植機ZP67による田植えは、密播疎植区および慣行区ともに欠株が少なく、また薬剤も均一に散布され、問題なく作業が行えた。
今後は、生育調査、収量・品質調査、経営調査等を実施し、収穫時期・収量・品質への影響や収益性等の検討を行う予定だ。(みんなの農業広場事務局)
通常の140g播種による苗箱(左上)と200g播種による密播苗箱(右下)