「疎植栽培のすすめ」実演会開催される(京都府綾部市)
2007年05月14日
5月9日(水)午後、京都府綾部市西坂町において、京都府中丹東農業改良普及センターが主催する「中丹地域水稲疎植のすすめ 実演会」が開催された。五月晴れの絶好の田植え日和の中、約50名の参加者が、高速で植付け作業ができる田植機(クボタNSU67)による田植え作業を見守った。
中丹地域では、環境にやさしい「特別栽培米」の生産が広まりつつあり、綾部市内での作付けは、本年度は100haを超える見込みとなっている。そのような背景の下、省力・低コストで病害虫に強く、登熟が良好となる「疎植栽培」を普及定着させようと普及センターでは、全国農業システム化研究会(主催:社団法人全国農業改良普及支援協会)の実証調査事業にも参加し、取り組みを行っている。
今回の試験は、1)慣行区-株間18cm・60株/坪、2)疎植区1-株間24cm・45株/坪、3)疎植区2-株間30cm・37株/坪 を設置し、生育や収量などを調査する予定としている。
株間が慣行栽培の2倍以内程度であれば、収量の確保は十分可能とみられ、また疎植区2では、10a当たりの苗箱の使用量が10箱程度となり、苗箱数削減によるコスト低減も可能になると見込んでいる。
このほかに、田植え時に側条施肥とともに、除草剤+箱施薬剤を同時に散布する作業も実演された。この作業は、田植え時の省力化に大きく貢献するとともに、「施肥+除草剤・箱施薬剤散布」を必ず実施する仕組みづくりにより、作業の忘れや重複を防ぐという副次的な効果もあると考えられる。
疎植のため、田植え後は、少し細く、頼りなく見える。しかし、生育が進むにつれ、株が大きくたくましくなっていく様子が観察できるに違いない。(みんなの農業広場事務局)
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