バイオエタノール用稲の直播、田植作業(新潟市北区)
2007年05月11日
バイオエタノール用水稲の現地実証で、直播と田植え作業を実施
バイオエタノールの生産原料となる玄米の「低コスト生産実証」が、新潟県北区浦木にある、霜村上(しもむらたかし)氏の水田圃場50a(20a、30aの2区画)で今年度から3カ年行われる。
この実証の目的は、
(1)省力、低コスト多収穫栽培技術の開発、
(2)籾の低コスト省エネ乾燥技術の開発、の2つ。
5月1日、1)鉄コーティング種子の直播、2)多収穫をめざした密植による田植え作業を行った。
1)鉄コーティング種子の直播
クボタの播種機を使った鉄コーティングの直播(20a)で、品種は「夢あおば」。4月11日にJA豊栄青果物センターにて鉄コーティング作業を行った種子籾を使用し、6kg/10a播種した。
代かき後、通常よりも固めの圃場に播種、1~2週で発芽の見込み。鳥害(主にスズメ)がなく発芽率が良ければ、鉄コーティング種子の使用はコストダウン等のメリットが大きい。
2)多収穫をめざした密植による田植え作業
1)の隣接圃場30aに密植区(70株/坪)と疎植区(45株/坪)を設け、4月5日にJA豊栄育苗センターで播種した「夢あおば」を移植した。作業にはクボタの田植機(8条植)を使用、植え込み本数は3~4本。
高速機の使用によって、従来機では10aあたり30分要するところ、20分ほどで作業が進んだ。
なお、今後の実証状況は、随時報告したい。
この実証調査は、平成19年度産学官連携経営革新技術普及強化促進事業において、「バイオマス資源作物(イネ)の効率的・低コスト生産技術の実証・調査」として、平成19年度から3年間行われる予定である。(取材:みんなの農業広場事務局)
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<参考>
▼鉄コーティング種子大量製造工程公開実演会
▼鉄コーティング種子を用いた水稲の湛水直播技術―技術開発・普及と今後の課題―