提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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IPM




きゅうりハウスで天敵放飼作業を実施(福島県須賀川市)

2012年04月13日

 福島県県中農林事務所では、平成24年度から、福島県須賀川市内で全国農業システム化研究会のIPM実証調査に取り組んでいる。

 4月6日(金)、きゅうりのハウス実証圃20aのうち12a分の区画で、天敵(スワルスキーカブリダニ)の放飼作業が行われた。作型は半促成栽培で、品種はオーシャン+ゆうゆう一輝。当日は県中農林事務所の園芸産地振興担当者やJA、担当農家、メーカーが参加した。

 害虫発生状況調査では、調査株数50株で、1株あたりの1花1葉に寄生する害虫(コナジラミ、アザミウマ)の頭数を調べた。その後、パック入りスワルスキーカブリダニ製剤「スワルスキープラス」300パックを5株おきに放飼。害虫は成長点付近に発生するため、上端から2、3枚目の展開葉付近の葉の陰の、なるべく直射日光があたらない位置に設置した。
 

  
 :スワルスキープラスを取り付ける県中農林事務所担当者
 :日差しを避けるように取り付けられたスワルスキープラス 


 また、コナジラミやアザミウマの成虫を捕殺するため、粘着板(黄・青ホリバー)を10a当たり各150枚、生育に合わせて設置した。


  
 :ホリバーを設置する担当農家
 :整然とホリバーが並ぶきゅうりハウス


 4月6日の時点では、1花1葉当たり約1頭のアザミウマが確認されたが、ホリバーとスワルスキーカブリダニではどの程度の効果があるのか、今後の調査結果に注目したい。(みんなの農業広場事務局)