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米に関するマンスリーレポート(令和7年2月号)の公表について

2025年02月20日

農林水産省は、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和7年2月号)」について取りまとめた。


●6年産の主食用米の生産量が、10月公表の683万tから12月公表の679万tに下方修正されたことを踏まえ、米の基本指針における需給見通しを修正した。また、7年産の主食用米の生産量の見通しは、683万tで据置きとした。

●6年産の生産量は前年産より多い一方で、集荷の大宗を担う集荷業者に米が集まっていないことから、全体として供給に不足が生じているものではないが、通常の供給ルートではない流通が増えたことで円滑な流通に支障が生じている。このような状況を踏まえ、集荷業者を対象に、流通の目詰まりを解消し、流通の円滑化を図るため、政府備蓄米の買戻し条件付売渡しを行うこととした。


●令和6年12月末の出荷及び販売段階における民間在庫は、対前年同月差▲44万tの253万tとなっている。また、流通段階別でみると出荷段階で対前年同月差▲48万tの197万t、販売段階で+4万tの56万tとなっている。
●毎月公表している民間在庫量は、①500t以上の集荷業者、②4,000t以上の卸売業者が対象。およそ民間の流通在庫全体の75%をカバー。
●令和6年12月末の民間在庫量は、12月末在庫としては近年では最も低い水準の253万t。
●これについては、令和6年産の生産量(12月10日公表)が679万tと前年産より18万t多い中で、出荷段階で対前年差▲48万t、販売段階で同+4万tとなっていることを踏まえれば、報告対象となっている集荷業者の集荷が前年に比べ減少していることが主な要因と考えられる。


●令和6年産米の令和7年1月の相対取引価格は、全銘柄平均で25,927円/60kgとなり、前年同月比+10,569円(+69%)、前月比+1,262円(+5%)、取扱数量は、前月同月比▲31%となったところ。令和7年1月までの年産平均価格24,055円/60kgは、出荷業者と卸売業者棟の間の取引価格としては、比較可能な平成2年以降で過去最高の価格である。
●米穀機構の米取引関係者の判断に関する調査(令和7年1月分)によると、主食用米の需給動向の現状判断は前回調査と比べて+2ポイントの「やや増加」、見通し(向こう3カ月)判断は+2ポイントの「やや増加」。米価水準の現状判断は前回調査と比べて±0ポイントの「横ばい」 、見通し(向こう3カ月)判断は+1ポイントの「横ばい」。


●米穀機構が公表している「米の消費動向調査」(令和6年12月分)によると、1人1カ月当たりの精米消費量は、前年同月比+6.8%。うち、家庭内での消費量は前年同月比+13.3%、中食・外食では▲4.8%。
●精米購入時の動向について、入手経路は「スーパーマーケット」が最も多く、次いで「家族・知人などから無償で入手」、「インターネットショップ」の順。精米購入経路別の購入単価は、 「デパート」が最も高く、次いで、「米穀専門店」「インターネットショップ」の順。令和6年12月の家庭内の月末在庫数量は6.9kg。


●総務省が公表している消費者物価指数(令和2年基準)によると、令和6年12月の米類の指数は対前年同月比+64.5%の165.1ポイント。
●総務省が公表している小売物価統計によると、令和7年1月のうるち米の小売価格(5kg当たり)は、コシヒカリで対前年同月比+71.5%の4,185円。 コシヒカリ以外の銘柄の平均では、対前年同月比+77.4%の4,051円。
●米穀販売事業者における令和6年12月の販売数量は、対前年同月比で小売事業者向けが92%、中食・外食事業者等向けが101%で、全体としては96%となった。(令和元年12月の販売数量と比較すると99%)。前年同月を基準にした令和6年12月の販売価格の値動きは、小売事業者向け164.8、中食・外食事業者等向け138.1。
●令和7年1月の小売価格(POSデータ)の平均価格(5kg当たり)は、対前月差+143円(+4.1%)、対前年同月差+1,598円(+78.7%)の3,628円。
●令和6年4月以降の販売量は、令和4年及び5年と比較して堅調に推移。令和6年8月は南海トラフ地震臨時情報(8月8日発表)、その後の地震、台風等による買い込み需要が発生したこと等により、8月5日以降伸びが著しい週が3週継続。9月2日以降の週は前年を下回る水準で推移し、令和7年2月3日の週は対前年同期▲9%。


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