米に関するマンスリーレポート(令和5年11月号)の公表について
2023年11月16日
農林水産省は、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和5年11月号)」について取りまとめた。
●令和5年産米の検査数量は、9月末現在189万t(前年同期158万t)。前年の検査数量421万tと比較して44.9%の進捗率。
●高温・渇水の影響による白未熟粒の発生等により1等比率は全国で59.6%(前年同期75.8%より16.2%低下)。
●令和5年産水稲の作付面積(子実用)は134万4,000ha(前年産に比べ1万1,000ha減少)となった。うち主食用作付面積は124万2,000ha(前年産に比べ9,000ha減少)となった。
●全国の10a当たり予想収量は533kgと見込まれる。
●以上の結果、予想収穫量(子実用)は716万5,000t(前年産に比べ10万4,000t減少)と見込まれる。このうち、主食用の予想収穫量は661万t(前年産に比べ9万1,000t減少)と見込まれる。
●農家等が使用しているふるい目幅ベースの全国の作況指数は101となる見込み。
●令和5年9月末の出荷及び販売段階における民間在庫は、199万t。前月(8月)の対前年差▲18万tに対し、9月の対前年差が▲1万tとなっているが、これは、記録的な高温により収穫時期が早まっている中で、前年より集荷が前倒しされていること等によるものと考えられる。
●流通段階別でみると出荷段階で対前年同月差▲5万tの161万t、販売段階で+4万tの37万tとなっている。
●令和5年産米の令和5年9月の相対取引価格は、全銘柄平均で15,291円/60kgとなり、4年産との年産平均価格差は、前年産の通年平均価格13,849円/60kgより+1,442円/60kgとなっている。
●米穀機構の米取引関係者の判断に関する調査(令和5年10月分)によると、主食用米の需給動向の現状判断は前回調査と比べて+8ポイントの「大幅に増加」、見通し(向こう3カ月)判断は+5ポイントの「増加」。米価水準の現状判断は前回調査と比べて+4ポイントの「やや増加」 、見通し(向こう3カ月)判断は▲5ポイントの「減少」。
●米穀機構が公表している「米の消費動向調査」(令和5年9月分)によると、1人1カ月当たりの精米消費量は、前年同月比+2.9%。うち、家庭内での消費量は前年同月比▲0.1%、中食・外食では+9.5%。
●精米購入時の動向について、入手経路は「スーパーマーケット」が最も多く、次いで「家族・知人などから無償で入手」、「インターネットショップ」の順。精米購入経路別の購入単価は、 「米穀専門店」が最も高く、次いで、「産地直売所」、「インターネットショップ」の順。令和5年9月の家庭内の月末在庫数量は5.8kg。
●総務省が公表している消費者物価指数(令和2年基準)によると、令和5年9月の米類の指数は対前年同月比+4.8%の96.5ポイント。
● 総務省が公表している小売物価統計によると、令和5年10月のうるち米の小売価格(5kg当たり)は、コシヒカリで対前年同月比+3.6%の2,367円。 コシヒカリ以外の銘柄の平均では、対前年同月比+5.3%の2,225円。
●米穀販売事業者における令和5年9月の販売数量は、対前年同月比で小売事業者向けが103%、中食・外食事業者等向けが105%で、全体としては104%となっている(令和元年9月の販売数量と比較すると101)。前年同月を基準にした令和5年9月の販売価格の値動きは、小売事業者向け106.3、中食・外食事業者等向け104.7。
●令和5年9月の小売価格(POSデータ)の平均価格(5kg当たり)は、対前月差+1円(+0.1%)、対前年同月差+97円(+5.4%)の1,905円。
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