米に関するマンスリーレポート(令和4年11月号)の公表について
2022年11月14日
農林水産省は、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和4年11月号)」について取りまとめた。
●令和3/4年(令和3年7月から令和4年6月までの1年間)の需要実績(確定値)は、前年(701万t)から2万t減少し、702万tとなった。
●令和4年6月末民間在庫量は、前年と同数の218万tとなった。
●令和4/5年の需要見通しについて、平成30年11月の基本指針において採用した下記手法により算出すると、令和4/5年は691万tだが、直近の米の販売量が対前年同期比で増加していることや令和4年産米の相対取引価格が令和3年産米より上昇していることによる需要量への影響等を踏まえ、需要量を691万tから697万tまでの6万トンの幅をもって設定。さらにこの数値から令和5/6年の需要見通しを推計すると680万tとなる。
●令和4/5年の需給見通しについては、需要量を前記で算出した691万tから697万tまでの6万tの幅をもって設定。この結果、令和5年6月末民間在庫量は191~197万tの見通し。
●令和5/6年の需給見通しについては、需要量を前記で算出した680万tと見込む中で、令和4年産米と同水準の作付面積として生産量を設定しても、669万tと需要量を11万t下回ることから、令和4年産米と同水準の作付面積とした生産量の669万tと設定。この結果、令和6年6月末民間在庫量は180~186万tの見通し。
●令和4年産水稲の作付面積(子実用)は135万5,000haで、前年産に比べ4万8,000ha減少。うち主食用作付面積は125万1,000haで、前年産に比べ5万2,000ha減少した。
●全国の10a当たり予想収量は537kgの見込み。
●以上の結果、予想収穫量(子実用)は727万tで、前年産に比べ29万3,000tの減少が見込まれる。このうち、主食用の予想収穫量は670万2,000tで、前年産に比べ30万5,000t減少の見込み。
●なお、農家等が使用しているふるい目幅ベースの全国の作況指数は100となる見込み。
●令和4年9月末の出荷及び販売段階における民間在庫は、対前年同月差▲14万tの200万tとなっている。また、流通段階別でみると出荷段階で対前年同月差▲12万tの167万t、販売段階で▲3万tの33万tとなっている。
●令和4年産米の令和4年9月の相対取引価格は、全銘柄平均で13,961円/60kgで、3年産との年産平均価格差は、前年産の通年平均価格12,819円/60kgより+1,142円/60kgとなった。
●令和4年産米の令和4年9月の相対取引契約数量は、15.1万tで、出回りからの契約数量は前年同期差+2.0万tの17.5万tとなった。
●令和4年産の令和4年9月末現在の事前契約数量は前年差+6.1万tの132.5万tとなっている。
●米穀機構が公表している「米の消費動向調査」(令和4年9月分)によると、1人1カ月当たりの精米消費量は、前年同月比+0.7%。うち、家庭内での消費量は前年同月比+0.6%、中食・外食では+0.8%。
● 精米購入時の動向について、入手経路は「スーパーマーケット」が最も多く、次いで「家族・知人などから無償で入手」、「インターネットショップ」の順。精米購入経路別の購入単価は、 「デパート」が最も高く、次いで、「米穀専門店」、「産地直売所」の順となっている。令和4年9月の家庭内の月末在庫数量は6.3kg。
●総務省が公表している消費者物価指数(令和2年基準)によると、令和4年9月の米類の指数は対前年同月比 ▲4.5%の92.1ポイント。
● 総務省が公表している小売物価統計によると、令和4年10月のうるち米の小売価格(5kg当たり)は、コシヒカリで対前年同月比+1.6%の2,284円。 コシヒカリ以外の銘柄の平均では、対前年同月比+1.8%の2,114円。
●米穀販売事業者における令和4年9月の販売数量は、前年同月比で小売事業者向けが97%、中食・外食事業者等向けが109%で、全体としては102%となっている(令和元年9月の販売数量と比較すると98%)。前年同月を基準にした令和4年9月の販売価格の値動きは、小売事業者向け94.1、中食・外食事業者等向け89.9。
●令和4年9月の小売価格(POSデータ)の平均価格(5kg当たり)は、対前月差▲10円(▲0.6%)、対前年同月差▲122円(▲6.3%)の1,808円。
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