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「ふくおか遠藤農産スマート農業実証コンソーシアム」現地見学会を開催(福岡県鞍手町)

2021年12月13日

 ふくおか遠藤農産スマート農業実証コンソーシアムは昨年度より、鞍手町の(株)遠藤農産、(株)あいば農園を実証農家として、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトに取り組んでいる。
 12月1日、現地実証ほ場において、「ふくおか遠藤農産スマート農業実証コンソーシアム」現地見学会を開催し、農研機構、福岡県普及機関、JA関係者、生産者、資機材メーカー等約70名が参加した。
 現地見学会では、①スマート農業実証プロジェクトについての取り組み状況の紹介、②ロボットコンバインによる収穫作業実演が行われた。当日は小雨の降る肌寒い日であったが、多くの参加者が熱心にスマート農業技術を見学した。


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左 :スマート農業実証プロジェクトについての取り組み状況の説明は、雨を避けハウス内で行われた
右 :開会にあたり実証農家である(株)遠藤農産の遠藤代表(左)と(株)あいば農園の相葉代表から挨拶があった


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左 :スマート農業実証プロジェクトのこれまでの成果を紹介する福岡県飯塚普及指導センターの矢野係長
右 :約70名の参加者がスマート農業実証プロジェクトの説明を熱心に聞き入った

 当地で実施しているスマート農業実証プロジェクトについて、全体の取り組み概要の説明を行った後、大豆、水稲、小麦、シェアリングの実証について取り組み概要と実証結果の紹介があった。紹介された主な成果は以下の通り。


①大豆での実証
 無人ロボットトラクタ(クボタMR1000A)による耕起、自動操舵システム(トプコンX35)を組み込んだ既存トラクタによる播種を実証したところ、労働時間を15%削減。
②水稲での実証
 無人ロボットトラクタによる耕起、無人ロボット田植機による移植・施肥(クボタNW8SA)、ドローン(クボタMG-1SAK)による防除を実証したところ、労働時間を28%削減。
③小麦での実証
 無人ロボットトラクタ(クボタMR1000A)による耕起、自動操舵システムム(トプコンX35)を組み込んだ既存トラクタによる施肥播種・麦踏み、ドローン(クボタMG-1SAK)による防除、ロボットコンバイン(WRH1200A)による収穫を実証したところ、労働時間を39%削減。
④シェアリングの実証
 2つの実証農家間で、ドローンによる水稲・麦・大豆の防除作業、ロボットコンバインによる大豆収穫作業をシェアリングしたところ、生産コストの低減効果を確認。


 ロボットコンバインによる収穫作業実演は、当日の降雨の影響により、大豆の収穫作業実演を見送り、水稲収穫後のほ場にて収穫作業のデモンストレーションが行われた。


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左 :クボタアグリサービスによるロボットコンバイン (WRH1200A)の説明があった benri_movie1.jpg(動画を再生)
右 :ロボットコンバインの体験試乗も行われ、参加者は身近にスマート農業に触れることができた


 実証の2年目となる令和3年度は、初年度の実証で得られたデータや課題を含めて整理し、取りまとめを行う予定だ。


※本実証課題は、農林⽔産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:水2H10、課題名:麦・大豆の品質向上と既存機械やシェアリングを活用した土地利用型大規模経営での実践型スマート農業技術体系の実証、事業主体:国⽴研究開発法⼈農業・⾷品産業技術総合研究機構)」の⽀援により実施された。


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