米に関するマンスリーレポート(令和2年10月号)の公表
2020年10月12日
農林水産省は、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和2年10月号)」について取りまとめた。
●令和2年産水稲の作付面積(青刈り面積を含む。)は157万5,000haで、前年産に比べ9,000ha減少の見込み。うち主食用作付見込面積は136万6,000haで、前年産に比べ1万3,000ha減少の見込み。
●9月15日現在における水稲の作柄は、7月の低温、日照不足等の影響がみられる地域がある一方で、北海道、東北及び北陸においては、全もみ数が平年以上に確保され、登熟も順調に推移していると見込まれることから、全国の10a当たり予想収量は539kgとなった。また、農家等が使用しているふるい目幅ベースの全国の作況指数は101の見込み。
●主食用作付見込面積に10a当たり予想収量を乗じた予想収穫量(主食用)は734万6,000tで、前年産に比べ8万5,000t増加の見込み。
●うるち米の令和2年8月末の出荷及び販売段階における民間在庫は、対前年同月差+21万tの100万t。また、流通段階別でみると出荷段階で対前年同月差+15万t、販売段階で+7万tとなっている。
●令和2年産の8月末現在の事前契約数量は前年+26.8万tの124.4万tとなっている。
●令和元産米の令和2年8月の相対取引価格は、全銘柄平均で15,531円/60kgとなり、前月より▲25円、出回りからの年産平均価格は前年産+32円の15,720円/60kgとなった。
●米穀機構の米取引関係者の判断に関する調査(令和2年9月分)によると、主食用米の需給動向の現状判断は対前回調査比▲6ポイント、見通し(向こう3カ月)判断は▲5ポイント。米価水準の現状判断は対前回調査比 ▲8ポイント、見通し(向こう3カ月)判断は±0ポイント。
●米穀機構が公表している「米の消費動向調査」(令和2年8月分)によると、1人1カ月当たりの精米消費量は、前年同月比+6.5%。このうち、家庭内での消費量は前年同月比+9.5%、中食・外食では+0.7%。
●総務省が公表している家計調査によると、令和2年7月の米の購入数量は、対前年同月比+7.9%の4.9kg、パンは▲4.8%の3.8kg、めん類は+13.7%の3.4kg。
●総務省が公表している消費者物価指数によると、令和2年8月の米類の指数は対前年同月比+0.8%の114.4ポイント。
●総務省が公表している小売物価統計によると、令和2年8月のうるち米の小売価格(5kg当たり)は、コシヒカリで対前年同月比+0.7%の2,448円。コシヒカリ以外の銘柄の平均では、対前年同月比+2.9%の2,255円。
●令和2年8月の販売数量(前年同月比)は、小売事業者向け105%、中食・外食事業者等向け85%で販売数量は95%となり、新型コロナウイルス感染症に伴う外出自粛要請等により家庭用の需要が一時的に高まったが、全体として見れば、昨年から米の需要は停滞している。特に直近の4、5月では、外食向けを中心に業務用の需要の減少が大きい。前年同月を基準にした令和2年8月の販売価格の値動きは、小売事業者向け99.8、中食・外食事業者等向け100.0。
●令和2年8月の小売価格(POSデータ)の平均価格(5kg当たり)は、対前月比▲13円(▲0.4%)、対前年同月比+38円(+1.9%)の2,048円。
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