米に関するマンスリーレポート(令和2年4月号)の公表
2020年04月14日
農林水産省は、米に関する価格動向や需給動向に関するデータを集約・整理した「米に関するマンスリーレポート(令和2年4月号)」について取りまとめた。
特集
1.食料・農業・農村基本計画(令和2年3月31日 閣議決定)
2.米取引の事前契約研究会「中間取りまとめ」
3.令和2年産米等の作付意向について(第1回中間的取組状況(令和2年2月末現在))
●令和2年2月末の出荷及び販売段階におけるうるち米の民間在庫は、対前年同月比+11万tの270万tとなっている。また、流通段階別でみると出荷段階で対前年比+7万t、販売段階で+4万tとなっている。
●出荷段階の対前年比+7万tについては、元年産の主食用の生産量が726万tと30年産と比較として約7万t減少しているものの、作況の良かった東日本主産県において集荷が前年よりも進んだことが影響していると考えられる。
●販売段階の+4万tについては、過去5年で最も多い水準であり、特に卸売業者から小売向けの数量が落ち込んでいる状況。(2月時点)
●近年、主食用米では事前契約(複数年契約)の取組は、30年産で143万t、取扱数量に対する事前契約比率は50%と年々増加しているが、元年産は令和2年2月末時点で143万t、事前契約比率は対前年産+1%の51%と横ばいの状況。
●事前契約の契約時期については、単年の契約の場合、豊凶等による数量・価格変動のリスクがあるため、播種前ではなく、収穫前・直前の8月以降の契約が増加傾向。
●事前契約における価格取決比率について、元年産は令和2年2月末時点で契約数量の69%(対前年産▲1%)、前年6月末時点では12%となっている。
●収穫前の時期では、価格まで決定している契約は少なく、複数年契約においても数量のみの契約が大宗。
●令和2年産の2月末現在の事前契約数量は前年▲25.9万tの50万tとなっている。元年産の荷動きが鈍い中、契約のスピードは進んでいない状況。
●令和元産米の令和2年2月の相対取引価格は、全銘柄平均で15,773円/60kgとなり、前月より▲51円、出回りからの年産平均価格は前年産+64円の15,752円/60kg。前年産よりは高い価格を維持しているが、スポット価格は全体的に下がり気味の傾向。
●米穀機構の米取引関係者の判断に関する調査(令和2年3月分)によると、主食用米の需給動向の現状判断は対前月比▲8ポイント、見通し(向こう3カ月)判断は▲7ポイント。
●米価水準の現状判断は対前月比 ▲2ポイント、見通し(向こう3カ月)判断は▲5ポイント
●米穀機構が公表している「米の消費動向調査」(令和2年2月分)によると、1人1カ月当たりの精米消費量は、前年同月比+4.5%。
●このうち、家庭内での消費量は前年同月比+1.6%、中食・外食では+11.6%。
●総務省が公表している家計調査によると、令和2年1月の米の購入数量は、対前年同月比▲10%の3.5kg、パンは+0.7%の3.7kg、めん類は+2.0%の2.6kg。
●総務省が公表している消費者物価指数によると、令和2年2月の米類の指数は対前年同月比 +1.1%の115.2ポイント
●総務省が公表している小売物価統計によると、令和2年3月のうるち米の小売価格(5kg当たり)は、コシヒカリで対前年同月比▲0.3%の2,443円。コシヒカリ以外の銘柄の平均では、対前年同月比+2.3%の2,295円。
●令和2年1月の小売価格(POSデータ)の平均価格(5kg当たり)は、対前月比▲25円(▲1.2%)、対前年同月比+19円(+0.9%)の2,054円。
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