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「アンドファームスマート農業実証コンソーシアム」実績検討会を開催(岩手県岩手町)

2020年01月27日

 令和元年12月25日(水)、アンドファームスマート農業実証コンソーシアムの主催により実績検討会が開催された。
 岩手県農政部農業技術普及課の菊池総括課長の挨拶の後、八幡平農業改良普及センター岩手町駐在の高橋課長の進行により、各実証担当からの報告と検討が行われた。

 主な検討項目は以下の通り。


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1.基盤・基礎技術
(1)肥料等高精度散布技術(キャベツ)
 自動操舵補助システムと車速連動による肥料散布を組み合わせてた技術のコスト削減と単収の向上について、作業時間の低減、散布ムラの減少等が報告された。
(2)耕起作業の高精度化技術(キャベツ)
 自動操舵補助システムによる耕耘作業精度の向上と疲労軽減について、熟練度による作業精度・作業能率・軽労化効果について報告があった。
(3)リモートセンシングによる生育モニタリング実証(キャベツ、ダイコン)
 モニタリング画像等のデータ収集と解析について、報告と今後の対応が検討された。
(4)病害虫防除作業の効率化
 マルチロータ(農業用ドローン)、自動操舵トラクタと通常のトラクタにおけるブームスプレイヤーの作業性の違いや軽労実証について、作業時間・作業精度・能率・疲労度等の報告があった。


2.キャベツ栽培におけるスマート農業技術
(1)畦立て・施肥作業の高精度化技術
 自動操舵補助システムでの畝立て精度向上による定植、中耕の管理作業安定化について、また、高速・高精度畝立て同時二段局所施肥機による作業時間の削減、生育均一化、収量向上について、作業時間、走行軌跡、施肥量・施肥位置、生育量 収量等それぞれの調査結果、軽労化評価について報告があった。
(2)中耕・除草作業高精度化技術
 自動操舵補助システムと中耕除草の組み合わせによる高精度な中耕除草の実証について、作業精度・能率、除草効果・損傷率等について報告があった。
(3)自動収穫機の適応性
 キャベツおよびダイコンの自動収穫機について、作業精度、能率、軽労化効果の報告があった。

3.ナガイモ栽培でのスマート農業技術
 定植・収穫作業体系の高精度化技術について、自動操舵補助システムとトレンチャーの組合せでのオペレーターの負担軽減、作業時間削減、収穫ロス低減について作業精度、損傷、収量、試行出荷調査の報告があった。


4.軽労化技術の評価
 アシストスーツによる収穫出荷作業やコンテナ運搬作業での軽労化について、作業時間、軽労化評価(キャベツ、ダイコン、ながいも)についての報告と、改善項目(計画)についての報告があった。


5.経営管理高度化技術(営農支援システムの運用実証)
 営農支援システム(KSAS)の導入による作業実績記録、記録に基づく次年度計画の作成について導入経過、具体的な運用、実施にあたっての役割分担、具体的な運用にあたっての今後の課題について、報告があった。


 項目ごとに検討が行われ、次年度に向けての対応についても協議がおこなわれた。検討にあたっては随時、農研機構革新工学センターの大森定夫専門PO(プログラムオフィサー)から実証について"農家が使いやすいものに"等のコメントがあった。


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コンソーシアム構成機関
代表機関  :岩手県農林水産部
生産者   :株式会社アンドファーム
共同実証機関:株式会社みちのくクボタ、一般財法人リモートセンシング技術センター、株式会社スカイマティクス、株式会社サステクノ、(一社)全国農業改良普及支援協会、全国農業協同組合連合会岩手県本部、新岩手農業協同組合、岩手町


※本実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:露B02、課題名:中山間地域の土地利用型野菜輪作体系における省力性・生産性向上に向けたスマート農業技術一貫体系の実証」(事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)の支援により実施しています。


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