パインアップル缶詰開缶研究会が開かれる
2019年10月04日
「パインアップル缶詰開缶研究会」が9月26日、東京消防庁スクワール麹町(東京都千代田区麹町)にて、約120名の参加により開催された。(一社)日本パインアップル缶詰協会(以下「缶詰協会」)の主催によるもの。
同協会は、パインアップル缶詰の品質向上と表示基準等規格の遵守のため、昭和35年から毎年、国内で販売されているパインアップル缶詰の審査と評価をおこなっている。今回は、国産品(沖縄県産)5点、輸入品28点の計33点が対象とされた。
まず、(独)農林水産消費安全技術センターと(一財)食品環境検査協会の専門家により、打音・真空度・pH測定等の検査及び表示審査と計量検査を実施。違反等はなかったが、来年4月施行の栄養成分表示の義務化にともなう新基準への切り替えが、まだ行われていない缶が数点あった。
その後、産出国と銘柄が伏せられた33点について、参加者が「香味」「色沢」「肉質」「形態」「その他」の5項目を5段階で採点評価した。缶詰協会は、パインクラッシュ缶詰(業務用1号缶)を活用した料理缶詰の開発に取り組んでおり、同会場で「鶏もも肉の練乳パイン煮込み」「島唐辛子入りパインドレッシング」の試食も行われた。
また、缶詰協会は毎年、「パインアップル缶詰を使った料理コンテスト」を実施している。日本人の果物消費量が欧米に比べて2分の1~3分の1と少ないのは、野菜感覚で料理に使う機会が少ないことが理由のひとつと考えられている。そこで果物の消費拡大のため、このコンテストが行われており、今年で30回目を迎えた。
応募作品480点から選ばれた最優秀賞1点、優秀賞2点、特別賞1点が調理され、会場で試食が行われ好評を得た。
最後に発表された缶詰33点の採点評価結果(25点満点、79名)は、以下の通りだった。
国産5点 平均17.26点 最高18.36点 最低15.82点
輸入28点 17.13点 19.69点 14.13点
平均点は国産が輸入品を上回ったが、最高点は輸入品への評価が高かった。(みんなの農業広場事務局)