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コンソーシアム間の交流会の開催(農事組合法人寄江原(岡山県真庭市)が農事組合法人田原(長野県伊那市)を視察)

2019年09月17日

 SDGs未来杜市真庭スマート農業オープンラボ(岡山県真庭市)は、スマート農業の推進にあたり、"同じ中山間地という条件で、集落営農法人が牽引役となって地域の特徴を活かした営農を推進している地域との交流をしたい"という目的で、8月22日(木)、信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム(長野県伊那市)を訪問、内容の検討と今後の活動の充実に向け、交流会を実施しました。
 4月からスマート農業技術の開発・実証プロジェクトが始まり、それぞれ推進会議、実演会を行っています。


▼(参考)「スマート農業関連実証事業」の取組み紹介


 はじめに、視察研修会では、農事組合法人田原の中村組合長(長野県)と農事組合法人寄江原(岡山県真庭市)の矢萩代表理事から、それぞれの組織の紹介と取り組み動機が報告されました。
 スマート農業の実証に際し農事組合法人田原(平成16年成立)からは複合経営の可能性を、農事組合法人寄江原(同13年設立)からは、地域循環型営農について報告があり、いずれも、地域の特徴を活かした集落営農を進める両組合ですが、担い手を育てること、地域農業を守ることで一致した交流が行われました。 


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挨拶と取り組み説明。農事組合法人田原の中村組合長(左)と農事組合法人寄江原の矢萩代表理事(左)


 コンソーシアムとしての事業経過は、信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアムの代表機関、長野県農業試験場の酒井作物部長が、また、SDGs未来杜市真庭スマート農業オープンラボの真庭市の新田産業観光部長、真庭農業普及指導センターの西川副参事からは、8月までの取り組みが報告されました。

 交流会の中では、導入機械を使った感想と改善点等が話し合われました。
 便利機能として活かせる機械と省力技術としては課題が残る機械、また、ラジコン草刈機の改善点(地域の地形を精査しての活用)、ドローンによる病害虫防除・追肥の省力化は地域に波及性がある等、様々な意見が出されました。
 また、地形と規模条件は違う地域ですが、担い手を育てるための経営運営についても話しが及びました。
 さらに、この実証推進に当たり試験研究、普及センター、市、関係機関等がコンソーシアムを組織して進めることの重要性も提起されました。


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画面に表示された実証圃場マップを見ながら説明


*導入機械・技術は、GPS自動操舵システム、直線キープ田植機、圃場水管理システム、ラジコン草刈機、ドローン、食味収量コンバインです。


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左 :農事組合法人田原事務所前で / 右 :圃場水管理システムの案内


●信州伊那谷スマート農業実証コンソーシアム
実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:中C04、課題名:中山間地農業を支える集落営農におけるスマート農業技術を駆使した先進的水田複合経営の実証、事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)」の支援により実施

●SDGs未来杜市・真庭スマート農業オープンラボ
実証課題は、農林水産省「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(課題番号:中G08、課題名:集落営農法人による持続可能な中山間地地域営農体系の実証、事業主体:国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)」の支援により実施