日本のイネ175品種の代謝物すべてをゲノムワイド関連解析 -ある種のフラボノイドは「ハツニシキ」には含まれ「コシヒカリ」には含まれない-
2014年10月30日
理化学研究所と農業生物資源研究所は、日本で栽培されているイネ175品種の葉からメタボロームデータを測定して、342種類の代謝物(一次代謝産物と二次代謝産物)を検出、そのうち91種類の構造を解明した。また、イネの葉には、健康機能成分であるフラボノイドなどの二次代謝産物が多種類含まれており、その含有量は品種間で大きく異なることが分かった。
さらに、このメタボロームデータと、生物研が整備した遺伝子多型のデータを組み合わせたゲノムワイド関連解析を行い、89種類の二次代謝産物の含有量の品種間差に関係する143箇所の遺伝子多型の検出に成功した。今後この遺伝子多型情報とイネゲノム情報を併せて活用することで、遺伝子組換え技術を利用しなくても、短期間で有用代謝成分を強化した品種改良技術の開発や、健康機能性の高いイネの育種が可能になると期待できる。
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