第23回農山漁村女性の日記念の集い 開かれる
2010年03月16日
農山漁村女性の日にあたる、平成22年3月10日、第23回農山漁村女性の日(※1)記念の集いがよみうりホール(東京都千代田区)で開かれた。全国から約800人が出席した。主催は、全国農業会議所、JA全国女性組織協議会など8団体、(社)農山漁村女性・生活活動支援協会が事務局をつとめた。
今年のテーマは、「次世代へつなげよう豊かなふるさと ―共同参画でめざせ農林漁業・農山漁村復権―」。記念の集いでは、農山漁村の男女共同参画を進めるための三表彰事業の表彰式や、農林水産大臣賞受賞者の活動報告、記念講演等が行われた。
右 : 開会式
※1 農山漁村女性の日は、昭和62年制定。以来、農山漁村の女性の役割の正しい評価と能力発揮をつうじて、農山漁村女性の地位向上をはかることを目的としてきた。
男女共同参画推進表彰の農林水産大臣賞受賞は、以下の通り。
◆明日の農山漁村をになう女性表彰
45歳未満、経験年数15年以下の今後地域の担い手として期待される若手女性が対象で、山下由美さん(愛媛県宇和島市)が農林水産大臣賞に輝いた。
山下さんは、非農家から結婚を機に就農。夫の両親との農業経営に主体的に取り組んできた。JA女性部での活動を積み、タイでJICA短期専門家を体験。平成20年には米粉パン専門店を、平均年齢36歳の仲間たちと立ち上げた。販売車で販路拡大をするなど、新しい工夫が目立つ。「地域振興、遊休農地解消に役立てば。農業でつながる出会いと交流が楽しみ。これからも夢を形にしていきたい」と活動を報告した。
左 :舟山康江農林水産大臣政務官から表彰を受ける山下由美さん 右 : 農山漁村男女共同参画いきいきフォトコンクール受賞作品が会場内に展示された
◆農山漁村男女共同参画活動いきいきフォトコンクール
農山漁村の男女共同参画に向けた取組が表現された写真の撮影者及び市町村等が対象。
■「家族総出」受賞団体 :岩手県田野畑村、撮影者:磯﨑孝男さん
農山漁村における起業活動や経営・地域社会参画において、すぐれた活動の実績を持つ個人または団体に贈られる。
■松村久子さん(群馬県伊勢崎市)
社長になりたい!~パートナーシップ経営で夢の実現
■企業組合 うつい工房(山口県下関市)
ふるさと“内日(うつい)”への愛情がパワーの源「うつい工房」
■高松市生活研究グループ連絡協議会(香川県高松市)
仲間とともに「学び・考え・つなげる」ふるさと“たかまつ”ごじまん活動
右 : 農山漁村女性チャレンジ活動表彰の受賞者
◆農山漁村男女共同参画活動いきいきフォトコンクール
農山漁村の男女共同参画に向けた取り組みが表現された写真の撮影者、および市町村等が対象。
■「家族総出」受賞団体 :岩手県田野畑村、撮影者:磯﨑孝男さん
『男女共同参画社会基本法』の制定から10年。農山漁村の男女共同参画は着実に前に進み、女性の活動の広がりは、確かなものとなっている。
だが、指導的地位への女性登用は、まだこれから。周囲の理解、協力を得ながら、いかに進めていくかが課題である。(みんなの農業広場事務局)