書籍紹介「日本の食力」 山本謙治著
2009年11月02日
みんなの農業広場コラム執筆者のおひとり、やまけんこと山本謙治氏が「日本の食力(しょくぢから)」を出した。
副題に「国産農産物がおいしい理由(わけ)」とあるように、狭いと言われる日本列島各地に存在する、特色ある地方食にエールを送っている。雑穀、短角牛、酢・醤油、納豆・・・山本氏の強い思い入れが各章にのぞく。
国産が安全で、顔が見えるだけではなく、「国産はうまい!」と言う意識を日本の消費者が持ち、国産農産物を買い支えることは大切。だが、それと同じくらい生産、流通にかかわる人たちも、そのためにできることをして行こうよ、という主張は至極真っ当だ。
5年後、10年後、日本の農業や食卓、食品は、果たしてどれくらい変貌を遂げているだろうか。想像はつかないが、この本に出てくる愛すべき「食」の数々は、変わらず消費者に受け入れられているに違いない。
日本農業新聞への連載(2008年)を元に、加筆修正したもの。連載を読んだ方も、改めて読んでほしい一冊だ。(みんなの農業広場事務局)
「日本の食力 国産農産物がおいしい理由」
山本謙治
家の光協会
1300円+税