(国際農林水産業研究センターほか)葉表面の気孔の閉じ具合を調整しオゾン耐性を強化 -大気汚染物質に強い作物の開発を目指して-
2016年03月31日
産業技術総合研究所は、国際農林水産業研究センター、埼玉大学、国立環境研究所、名古屋大学、岡山大学、理化学研究所と共同で、植物の葉表面にある気孔の閉じ具合を調整しオゾン耐性を強化することに成功した。
近年、大気汚染が農作物や森林に甚大な被害をもたらしているが、このたび植物の葉緑体の発達を制御する転写因子のキメラリプレッサーを植物で発現させると、大気汚染物質であるオゾンに対する耐性が著しく向上することを明らかにした。
この転写因子のキメラリプレッサーを発現させた植物では、気孔が閉じ気味であり、転写因子が気孔の開閉に関わる因子に影響を与えることが分かった。
これらの転写因子を用いて適切に気孔開閉を調節することができれば、大気汚染耐性や干ばつ耐性などの環境ストレスに強い作物の開発に貢献することが期待できる。
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