提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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岩手町のキャベツ生産者は減少傾向にあるものの、後継者就農、雇用労働力および海外研修生制度の活用により、規模拡大を図る生産者が増加し、作付面積、販売額を伸ばしている。このことから産地の重要な牽引役である大規模経営体に対応した生産技術の確立が求められている。
労働力の効率的活用を図るため、移植、除草の作業体系を機械化することにより管理作業の軽労化を行う。また、肥料の効率的施用方法、有機物資源の効率的散布方法等の検討を行うことにより、低コスト化と、環境保全型農業の推進を図る。
移植 | 能率と効果 |
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![]() パワクロ全自動移植機 |
横滑り、横ずれ等が少ないことから、精度の高い定植作業が可能、少ない人数で作業が可能であった。少ない人数で作業が可能なことなどから、農家の評価が高かった。 また手植えで4時間/10aかかる作業時間を1.2時間に短縮でき、労働負荷も低いことから、労働性の改善が期待される。 |
雑草防除 | 能率と効果 |
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![]() ![]() 除草カルチ |
カルチベータと数種類のレーキを組み合わせた除草カルチは、うね間、株間の機械除草が可能で、従来4.5時間/10aかかっていた除草作業を0.6時間/10aに短縮でき、労働負荷も低減できることが明らかとなった。 |
土壌改良剤散布 | 能率と効果 |
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![]() ![]() 有機マルチソワー |
タンク容量が800Lと大きく、1回の詰め込みで散布できる面積が大きいため、ha単位の圃場が多い管内では、比重の軽い豚ふん堆肥などの有機物資材を散布するには適していると考えられる。 |
減価償却費等の経費が増加しても、労働時間の短縮による雇用費削減、資材費削減により、純収益は慣行体系とほぼ同等となり、軽労化評価を加えると、純収益はさらに向上する。
うね立て同時うね内施肥の作業時間
実証区① うね立て同時うね内施肥(窒素成分35%減肥)
実証区② うね立て同時うね内施肥(窒素成分50%減肥)
実証区③ 豚ふん堆肥全面施用+うね立て同時うね内施肥(硫安のみ施肥、窒素成分35%減肥)
自動移植機の作業時間
除草カルチを用いた除草体系の作業時間
うね立て同時うね内施肥機、牽引式半自動移植機、有機マルチソワー等の作業機械の使用において、傾斜地の多い管内圃場では、上り下りでの均一および精密な作動を行うために、クローラタイプトラクタの導入は不可欠である。
岩手県岩手郡岩手町