提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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実証調査が実施された「天ヶ岡集落営農組合」(組合員29名)は、水稲の代かき、田植え、収穫作業、ソルゴーの播種と鋤きこみ作業の受託を8名のオペレーターが担っている。
当該営農組合では、経営の安定を図るため、機械化作業で省力化が可能なキャベツの生産について検討している。
技術的なねらいとして、明渠、暗渠設置による排水性の改善、プラソイラによる土壌改良、全自動移植機による定植精度の確認、ブームスプレーヤによる農薬散布精度とドリフト軽減ノズルによる飛散防止効果と薬液付着状況の確認を行った。
対象作物(キャベツ)の栽培基準
(1)品種:夢舞台、彩音
(2)作型:冬どり(定植:9月上旬、収穫:1~2月)
(3)栽培様式畦幅:125cm、株間:40cm、高さ:20cm
圃場条件及び実証区の設計
圃場条件(実証区、慣行区共に同一圃場)
3.土壌改良資材 | 能率と効果 |
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![]() ブロードキャスタ (土壌改良資材散布) |
トラクターに乗ったままで、散布作業ができ、10a当たり約30分で散布し、軽労化につながった。 ●型式等 : 散布盤回転型 ●仕様等 : 飛散防止にキャンバスアタッチを使用 |
6.中耕培土 | 能率と効果 |
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![]() 乗用管理機 |
植え付け直後に畦間潅水を行なうと、粘質土壌が硬く締まり、2回中耕培土を行なう等、計画以上の労力を要した。また、外葉が畦の肩部まで生長していたため、培土時に葉の損傷等が生じた。中耕培土を早めに実施するよう心がけたい。 ●型式 : トラクタ GR16-75 (株)クボタ 中耕ローター CF202 小橋工業(株) |
作業時間調査については、次のとおりであった。
実証区 機械作業時間13.6h/10a 人力時間57.5h/10a のべ作業時間71.1h/10a
慣行区 機械作業時間14.8h/10a 人力時間71.2h/10a のべ作業時間86.0h/10a
本実証試験で得られた調査結果より神戸地域で集落営農型の業務用キャベツ生産を推進するには、
(1)2ha以上のまとまった栽培面積
(2)省力機械化体系を導入
(3)契約栽培で安定経営、
(4)排水対策
を進め、計画作業を実現。等が必要であると考えられる。