提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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新潟県では、平成21年度から米を原料としたバイオエタノール製造プラントが稼働しており、原料米の生産・供給に取り組んでいる。また、原料米の価格が食用米に比べ格段に安いため、省力・低コスト・多収穫栽培技術を早期に確立することが求められている。
新潟農業普及指導センターでは、新しい低コスト技術である「鉄コーティング直播栽培」と「密播疎植栽培」の2技術に、収量性が極めて高い飼料用水稲品種を組み合わせた超低価格米の生産実証に取り組んでいる。さらに、化石燃料を使わない低コスト乾燥技術として、「立毛乾燥」と「育苗ハウス内乾燥・貯蔵」の試験にも取り組んでいる。
2.施肥、耕耘、代かき | 能率と効果 |
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![]() 施肥、耕耘、代かき |
施肥は背負式動力散粒機で行い、その後耕耘した。 耕耘後、水田に水を入れ、数日後、土に水を十分吸収させた後に代かきを行った。 |
4.立毛乾燥 (直播・密播疎植共通) |
能率と効果 |
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![]() ![]() 立毛乾燥 |
成熟期を過ぎると、稲体の水分は下がっていくので、籾の水分をできるだけ下げるため、そのままほ場で栽培を続け、立毛状態で籾を乾燥させた。 収穫適期後、概ね1カ月で玄米の水分が15%程度まで下がった。雨が降ると水分は上がるが、3日程度雨が降らなければ降雨前の水分まで下がることが分かった。 化石燃料を使わず、低コストで乾燥できた。 |
6.乾燥、貯蔵 (直播・移植共通) |
能率と効果 |
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![]() ![]() ハウス内乾燥、貯蔵 |
メッシュのフレコンパックに入った籾を育苗ハウスに入れ、乾燥・貯蔵した。 気温が低い冬期間であったので、10月から4月まで、6カ月間、籾の貯蔵ができた。 通気性のあるメッシュのフレコンパックのため、外周部は乾燥したが、それ以外の内部(大部分)は、水分に変化はなかった。 |
1.播種・育苗 | 能率と効果 |
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![]() 通常の播種(左) 密播(右) ![]() 通常播の稲(左) 密播の稲(右) (播種後2週間) |
通常の2倍量の種子を育苗箱に播種する。 (北陸218号) このことで、10a当たりの育苗箱数を減らし、育苗にかかる経費を削減した。 |
2.施肥、耕耘、代かき | 能率と効果 |
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![]() 施肥、耕耘、代かき |
施肥は背負式動力散粒機で行い、その後耕耘した。 耕耘後、水田に水を入れ、数日後、土に水を十分吸収させた後に代かきを行った。 |
4.立毛乾燥 (直播・密播疎植共通) |
能率と効果 |
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![]() ![]() 立毛乾燥 |
成熟期を過ぎると、稲体の水分は下がっていくので、籾の水分をできるだけ下げるため、そのままほ場で栽培を続け、立毛状態で籾を乾燥させた。 収穫適期後、概ね1カ月で玄米の水分が15%程度まで下がった。雨が降ると水分は上がるが、3日程度雨が降らなければ降雨前の水分まで下がることが分かった。 化石燃料を使わず、低コストで乾燥できた。 |
6.乾燥、貯蔵 (直播・密播疎植共通) |
能率と効果 |
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![]() ![]() ハウス内乾燥、貯蔵 |
メッシュのフレコンパックに入った籾を育苗ハウスに入れ、乾燥・貯蔵した。 気温が低い冬期間であったので、10月から4月まで、6カ月間、籾の貯蔵ができた。 通気性のあるメッシュのフレコンパックのため外周部は乾燥したが、それ以外の内部(大部分)は、水分に変化はなかった。 |
● 密播疎植(坪当たり40株前後)は、10a当たり粗玄米重が849kgあり、900kgが見込める結果を得た。コシヒカリの平均収量が概ね500kg/10aなので、その1.8倍の高収量であった。
● 直播栽培は倒れやすい栽培法のため、密播疎植栽培より肥料を控えたことから、10a当たり粗玄米重で700kgを超えられなかった。
● 平成20年度の1kg生産原価は、密播疎植栽培で83円、鉄コーティング直播栽培は113円であった。
● 立毛乾燥試験では、収穫適期後、概ね1カ月で玄米の水分が15%程度まで下がった。雨が降ると水分は上がるが、3日程度雨が降らなければ降雨前の水分まで下がることが分かった。
● 育苗ハウス内乾燥・貯蔵試験では、籾の乾燥が進まないことと、籾の水分が19%以下では腐敗しないが、25%の場合は腐敗することが分かった。また、籾の水分が19%以下で収穫した場合は、長期のハウス内貯蔵が可能であることが分かった。