棚田再生で本格的に作付けを開始(新潟県上越市)
2013年07月09日
新潟県上越市牧区宇津俣では、クボタeプロジェクトの支援により、昨年度から地域の棚田に広がった耕作放棄地の再生に取り組んでいるが、上越市牧区宇津俣地区棚田再生協議会(会長佐藤健一氏。以下、協議会)(※1)が2年目(最終年度)となる今年度の活動を始めている。
※1 構成員は、(農)雪太郎の郷、上越市、上越市農業委員会、新潟県東農林事務所、牧区農業振興公社、(株)新潟クボタ、クボタアグリサービス(株)新潟事務所
4月30日 平成25年度クボタeプロジェクト事業計画会議
今年度の事業内容やスケジュールの確認等をおこなった。
6月11日 昨年度再生した1.5haを耕耘。
※昨年度(平成24年度)の取り組み
▼中山間地の棚田を再生し、特産品づくりで地域活性化をめざす(新潟県上越市)
6月17日~18日
梅雨空をにらみながら、新たに耕作放棄地1haの草刈、耕起がはじまった。場所は、昨年再生した1.5haをさらに上がった場所になる。オフセットシュレッダー、スタブルカルチ等の機械が投入され、昨年(8月上旬)に比べると草が繁茂する前であったため、順調に再生作業が進められた。
18日には作業実演会と称して、協議会メンバー、新潟県上越振興局農林振興部等の関係者が集まり、作業を見守った。
左 :作業前の圃場 / 右 :クボタeプロジェクト「雪太郎の郷」の看板
左 :作業機の紹介 / 右 :オフセットシュレッダーによる草刈り
(農)雪太郎の郷の佐藤代表は、「昨年から棚田再生に取り組み、秋ソバと菜の花を混合して播種し、10月17日に秋そばを収穫。雪が消えた5月末に菜の花を楽しみ、その後、緑肥として鋤き込んだ。8月下旬には雪太郎大根を播種する計画だ。今年もクボタeプロジェクトや行政の支援をうけて、1haの再生に取り組んでいただき、よそにはない、ここにしかない雪太郎の郷の産物を提供することができることを感謝したい。棚田を再生し、雪太郎ダイコン始め、この地に合う作物を作ることで、地域の存続にもつなげていきたいと思っている」と話した。法人では昨年度、再生した農地を管理するため、20歳代と30歳代の男性2名を雇用した。
ソバ、ダイコンの他に、一部にはギョウジャニンニクも植える計画。また、水が湧いているところはビオトープにして、養魚(モロコ)もして、子供を対象に農業体験ができないか、と夢が広がっている。
再生された1ha(3枚の圃場)には、7月末~8月10日頃に秋ソバの播種をする予定だ。11月16日には、実績報告会(お披露目会)も行うという。(みんなの農業広場事務局)