第56回全国農業コンクール全国大会が開催 (グランプリはコッコファーム(熊本県)に)
2007年07月23日
「新しい農の時代をひらく」をかかげて、愛知県豊橋市のライフポートとよはしで、7月19日、第56回全国農業コンクール全国大会(毎日新聞社・愛知県主催、農林水産省・豊橋市・田原市など後援、株式会社クボタなど協賛)がおこなわれ、書類審査で選ばれた全国20代表が、現地調査を経て、晴れの舞台にのぞんだ。
開会式の後、昼食をはさんで20代表が各12分ずつの実績発表をおこなった。中央審査委員会の審査により、グランプリの毎日農業大賞は(有)コッコファーム (松岡義博代表取締役・熊本県菊池市)が射止めた。
頼平(よりたいら)中央審査委員会委員長(京都大学名誉教授)は
「(どの経営も)家族経営から試行錯誤や失敗を経て飛躍し、素晴らしい経営に発展している。また、自らの利益追求のみならず、地域環境にも配慮し、後継者やリーダーの育成、女性の能力活用にも熱心だ。食・環境・安心安全の確保や地域等の公共の利益にも貢献していて、企業者として、また地域のリーダーとして活躍されている」
「共通する特徴は、(1)企業者意識:経営管理能力にすぐれ、それぞれの能力を生かした分業をまとめ上げて組織化に成功している、(2)コスト競争力:高品質、安全安心、食文化の香り等の差別化した農産物を提供している。各地域の風土や市場条件に適した技術を発揮し、あるいは自ら開発し、積極的に提案型マーケティングも行っている、(3)6次産業化:農業生産に加えて加工やレストラン経営、交流等の革新的な事業展開をおこなっている、などだ。その他、機械や労働力の周年利用等も特徴的で、この新しいスタイルが、ぜひ伝統的な農業者にも広がってほしい」
と講評した。
名誉賞(農林水産大臣賞)と優秀賞がそれぞれ10名に贈られ、また、機械等の利活用に創意工夫があり、経営に成果を生かしている2名にクボタ賞が贈られた(以下、敬称略)。
▼グランプリ
(有)コッコファーム 代表取締役 松岡義博
▼名誉賞
西尾市茶業組合・稲垣富宏(愛知)、西宇和農業協同組合保内柑橘共同選果部会・浅野憲章(愛媛)、(有)栄物産・藤嶋佐久栄(秋田)、(有)皿井植物園・皿井喜清(愛知)、鈴木幸雄(静岡)、(有)クローバーリーフ・西窪武(京都)、半澤善幸(宮城)、農業生産法人(有)水耕八重岳・渡久地政行(沖縄)、農事組合法人和泉営農組合・沓名政勝(愛知)
▼優秀賞
(有)デリシャスファーム・今野文隆(宮城)、(有)ふれあい中川根特産品販売所四季の里・藤森文江(静岡)、(有)三共農園・岸省三(石川)、(有)ベジタブルセンターU・F・O・藤嶋宏明(福岡)、上野一弘(栃木)、(有)渡辺牧場・渡辺敏彦(愛媛)、佐藤勲(群馬)、(有)営農ワイエムアイ・山﨑一正(富山)、(有)ジョルディカワムラ・川村一徳(栃木)、(有)安曇野ファミリー農産・中村隆宣(長野)
▼クボタ賞
(有)ベジタブルセンターU・F・O・藤嶋宏明、農事組合法人和泉営農組合・沓名政勝
来年のコンクール(第57回大会)は、栃木県で開催される予定。(みんなの農業広場事務局)