提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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麦類は、収穫後、夏季の高温多湿条件で保存することになりますので、貯蔵中に害虫の被害を受けることが多くあります。
収穫・乾燥終了後、直ちに小麦粉等へ加工するか、害虫が発生しないよう10~15℃程度の低温で保管することをお勧めします。
コクゾウムシやノシメマダラメイガなどの害虫を見つけた場合、すでに子実を食害して産卵していることが多く、そのままにしておくと被害が拡大します。
1 家庭用冷蔵庫で冷凍殺虫できますか
冷凍すれば殺虫できますが、製粉する前に死んだ虫を取り除く必要があります。
2 冷凍殺虫した後の麦はその後製粉するのに問題ないでしょうか
被害が軽微であれば、虫を取り除いてから製粉することは可能ですが、卵や幼虫を完全に除くことは困難で、衛生上からも好ましくありません。
特に、自家消費ではなく、出荷、販売する場合には廃棄せざるを得ません。
3 冷凍殺虫した後の麦は播種するのに使えますか
害虫は麦の胚芽部を中心に食害することが多く、被害を受けた麦は発芽できなくなりますので、種子として使用しないことをお勧めします。どうしても使用しなければならない場合には、事前に少面積播種を行って発芽率を確認してから、使用するようにします。
なお、食品害虫の分類や防除方法については、農研機構の食品総合研究所の「食品害虫サイト」に詳しく記載されていますのでご参照ください。