提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ
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大豆の後に稲作をする時は、①過剰生育により倒伏しやすい、②玄米窒素濃度が高くなる、の2点に対策が必要です。次の方法で対応しましょう。
1.深水管理
・田植え後から最高分けつ期まで、深水管理(10cm程度)に気をつけます。茎が太く、株が開いて、倒伏に強い稲ができます。水切れしないように畔畔をしっかり作り、漏水に注意しましょう。
2.溝切・中干しを早期に行う
・分けつが500本/㎡の70%ほどになったら、早めに「溝切り」、強めに「中干し」を行います。
・「早め」とは、通常の「溝切り」「中干し」実施時期の稲8葉期よりも少し前です。
・幼穂形成期から出穂期までは、根の活力を高めるため湛水しますが、その後落水期までは、間断潅水をします。
3.その他の注意点
・大豆後作1年目は、耐肥性、耐倒伏性の強い品種を選びます。
・植付株数は、㎡当たり15株程度の少なめにします。
・基肥量の目安は、以下のようです。
大豆作1年目圃場では、1年目:半量、2年目以降:慣行
大豆作2年目圃場では、1年目:半量以下、2年目以降:慣行
大豆作3年目圃場では、1年目:無窒素、2年目:半量、3年目:慣行
(日本海側の水田の埴土、埴嬢土、グライ土壌の場合)
・スジ状、斑状に葉色が出る場合は、窒素が過剰なので、
①耕起前にプラソイラーを畝に直角にかけ、地力を均一にする
②コシヒカリのような倒伏に弱い品種では、最高分けつ期頃までに「土壌窒素無機化量」を4mg以下にする、等の対策をとります。