提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


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よくあるご質問(pick up!)


農業機械

田起こしの際、耕作速度を早くすると耕作深さが浅くなるように思いますが、速度を上げると浅くなりますか。また、本などにはよく「耕作深さ200mm」と記載されていますが、どのような条件で作業を行うと、この深さが確保できますか。

耕うんの深さについては、作業速度に反比例します。
ロータリー爪の長さは20cm程度あると思いますが、実際の耕うんでは、前進しながら、タイヤと同じ方向にロータリーも回転しており、速度を早くすると、爪が深く入る前にロータリーが前に進んでしまうため、耕深が浅くなります。


土づくりではよく用いられるのは「作土深」で、その目標は、一般に水田で15cm、畑で25cmなどとされています。
水田でイネを栽培する場合、作土が深いほど収量が増えるという成績がありますが(5~25cm)、15cmより深くすると、肥料の遅効きで食味が落ちたり、青米が増えたりすることがあるようです。従って、15cmを目標に深耕することをお勧めしています。
一般のロータリーでも、ゆっくり耕うんすれば、15cm程度までは耕うんできます。馬力の小さいトラクタで耕深が足りない場合は、ゆっくり2度がけすれば、少し深く耕すことができるでしょう。
浅い作土を一気に深耕すると、やせた下層土が混入して作土の肥沃度が低下し、作物の生育が悪くなる場合があります。例えば、年に2cm程度ずつ、数年計画で深耕することをお勧めします。


15cm以上に深耕したい場合は、プラウやスタブルカルチといった作業機と、それに応じたトラクタが必要になります。