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ダボハゼのつまみ喰い 【8】

2008年03月10日

【 今 はまってます! 「葉ニンニク」 】

     関 康洋


 やずやの「雪待ちニンニク」のコマーシャルが頭に浮かぶ青森のニンニク。この福地ホワイト6片種をもとに栽培した、贅沢極まりない葉ニンニクに、今我が家ははまっている。


 ニンニクと言えば青森、青森と言えばニンニク!

収穫間近のニンニク畑


 一時中国産の輸入ニンニクに押され、生産意欲が大きく落ち込んでいたが、ここ数年大玉の福地ホワイト(6片種)が脚光を浴びて生産が伸び、日本の消費量のほぼ25%位(国内生産量の約70%)が青森産となっているそうだ。


 ニンニクと言えば“りん茎”(いわゆるニンニク)か、“苔(とう)(中華料理でよく使われるニンニクの芽)” を思い出すのが一般的。
 ニンニクの葉が食用になっていることを知る人は、ニンニクの産地・青森以外ではあまりいない。

 この数十年間、全国各地の特産品・珍品を食べてきた小生でも、「とても美味い」という話は聞いていたが、実際に食したのはほんの数年前。


 食べてビックリ。噂以上に美味い!!


 主にニラを使う料理、炒め物、鍋物、中華料理、卵とじ、韓国料理にといろいろとチャレンジしてみた。(勿論料理したのは我が家の料理長・ワイフである。我が家の料理長、いま問題になっている冷凍食品を生まれてこのかた、一度も購入したことがない、というのが自慢だけに料理用材料にはうるさい。)

ニラのように長く伸ばした葉ニンニク  葉ニンニク(奥)とニンニク


 写真でも分かるように、ニラのように細く長く伸ばした物、寸詰まりのネギのような物。栽培の仕方により見掛け、食感が変わる。


 食べ比べてみるとまさに「ニンニクの葉」という味がする。しかも青森ニンニクの特徴である「コク」「甘み」「臭みの無さ」「マイルドな辛み」がそのまま葉に乗り移った感じだ。

 どちらかというと、寸詰まり様の物の方が、どの料理でも味に「力」があるように思う。


 こんな美味い物が、どうして市場に出回らないのか不思議だ。是非一度食してみて下さい。


☀☀ニンニクの細胞には、アリインという無臭の化合物と、アリイナーゼという酵素が含まれている。ニンニクを切るとこれら細胞が壊れ、両者が反応ししてアリインがアリシンに変化する。このアリシンがニンニク独特な臭いの元。

 近年、臭いが少ない「無臭ニンニク」も一部で栽培されているが、味を含め、どこか「??」という感じがする。また、味も全く同じ普通のニンニクを何とか処理した(企業秘密だそうです)臭わないニンニクも販売されているが、お値段が少々高めである。

 葉ニンニクだけでなく、ニンニクそのものも、青森産と輸入の中国産とを食べ比べてみて下さい。見掛けだけでなく、味は勿論、食後感も全く違うことが分かります。

(文中の画像をクリックすると大きく表示されます)

せき やすひろ

社団法人全国農業改良普及支援協会


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