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信州発 “農”と言える日本人 【43】

2012年10月31日

おいしい信州ふーど(風土)を生産者がPR

                              高見澤勇太


『おいしい信州ふーど(風土)』とは、信州の豊かな風土から生まれた食べ物のうち、「プレミアム」「オリジナル」「ヘリテイジ」の3つの基準で選ばれた信州産食品のブランド名である。

これらを中心に、信州農産物商談会が開催された。
時は10月22日、場所は品川駅そばにあるグランドプリンスホテル新高輪。
長野県内の生産者団体等33団体が参加した。


出展品目には、こだわり農産物や加工品が勢ぞろい。
○野菜・・・ レタス、白菜、イチゴ、etc.
○果物・・・ リンゴ、ぶどう、ナシ、etc.
○肉魚・・・ 信州プレミアム牛肉、信州黄金シャモ、信州サーモン、etc.
○飲料・・・ 日本酒、ワイン、果汁飲料、etc.
○加工品・・・ジャム、漬物、乳製品、etc.

南北に縦長で広い面積、標高の高低差が大きい、さまざまな気候風土を持った農業県長野県から、多種多様な農産物が“花の都大東京”に集結した。


この中から、注目の新品種「サラノバレタス」に注目した。
まだほとんど知られていないレタスの仲間で、栽培農家は、県内では川上村の「Farm HIRO」 だけという。

PRコメントは、次の通りだ。
「サラノバレタス! One cut Readyの合言葉で、世界中で旋風を巻き起こす。普通のレタスと違い、株をワンカットすると同じ大きさの葉がバラバラになって沢山とれるので、すぐにサラダを準備できる。日持ちも良く、捨てる部分は芯だけで使い勝手が最高! タイプもいろいろ、形もユニークなのでアイデアいろいろ、サラダアレンジが楽しくなる(パンフレットより抜粋)」。

栽培方法はハウス栽培で、土を全面被覆するマルチシートを張る。マルチシートは専用留め具の通称トンボを使用し、土が一切作物に付かない状態を作る。

栽培者のHIROさん曰く、
「元気な土にこだわり、水耕栽培のような安心感のある野菜」「スニーカーを履いて農作業」そして「ボリュームが水耕栽培の3倍以上あるので、利用者のコストパフォーマンスも高い」。それが、このサラノバレタス。


主催者は挨拶の中で、
「商談会は今日で終わりですが、商談会が終わった次の日からが本番です。今日のアピールがこれからの取引の足がかりです」と話した。

大規模農業「作るだけで販売には無頓着」な農協まかせの農家も、少しずつ自分の生産物をPRする場に進出して、商売をする手がかり、足がかりを模索する雰囲気になってきた。

商談・折衝・契約・取引・・・。
例えるなら、今まで栽培したことのない、新しい作物にチャレンジする感覚だ。

『失敗を恐れず成功するまでやり続ける者だけが成功する』
そんな気持ちで新しい舞台の本番を迎える農業者たちが、そこにはいた。

たかみざわ ゆうた

1964年長野県生まれ 北佐久農業高校卒業後、すぐに家業である農家の後を継ぐ。長野県農業士協会会長(07・08年)、野菜ソムリエながの代表(08・09年) 、南牧村議会議員(07年~11年)。座右の銘は「ゆるく・楽しく・美しく」


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