信州発 “農”と言える日本人 【18】
2010年09月24日
前略・飛躍・し過ぎですか?
高見澤勇太
南牧村立南牧北小学校(以後北小)は、長野県内でもいち早く芝生の校庭を導入した小学校のひとつです。
校庭を芝生にするメリットには地球温暖化防止・子どもたちのケガ防止などがあります。
緑の木々と芝生、そしてその間にある校舎。芝生は学校を一段と引き立てる『名わき役』なんです。
そんな北小で、先日『芝校庭運動会』が開催されました。
北小の現在の全校児童数は82名。自分が在校生だったころは1学年で50名ほどだったので、小学校の存続を危ぶんでいます。でも元気な子供たちにそんなことは関係なく、運動会は大きな声援に包まれて進んで行きました。
プログラムの中に「とびっくら」という種目があります。みなさんこれが何だかわかりますか?
正解は「かけっこ」のことです。
そして「早く走れ!」のことをこちらの地方では「ほら、とべ!」「はく(早く)とべ(走れ)!」といいます。そういわれても、子どもたちも空は飛べませんよね。
ここで南牧北小学校の効果を紹介します。(一番だけ)
1.八ヶ岳われらの山
千曲川われらの川
この美しき大いなる地に
われらは育ち われらは学ぶ
おお 輩よ 誇らんかな
われらが母校 【作詞 草野心平】
南牧村は農業立村です。校歌に歌われているこんな素晴らしい自然の中で、私たちは農業を営んでいるのです・・・が、小学校の生徒数が示すように、農業従事者の減少は一目瞭然です。
先日の新聞には「農業就業者が5年前に比べて22%減」という記事が掲載されていましたが、これからさらに5年後がどうなっているのかを考えると怖くなってきます。(怖さの一部には、自分が5年後に百姓を続けられているのか? が含まれています)
テレビでもおなじみの池上彰氏の著書『もし日本が100人の村だったら』の言葉を借りれば「100人のうち農業をしている人は2人ですが1.5人は65歳以上です」
65歳以上の先輩~。まだまだ現役ですよー!
65歳以下の0.5人~。絶対、農業やめるなー!
管直人総理大臣~。早く何とかして下さい。いくら先進国でも食糧のない国は死んでしまいます。
国会議員のみなさ~ん。みなさんも分かっているはずなのに・・・。なんとかしましょうよ。
官僚のみなさ~ん。あなた方のような頭のいい方なら、いい知恵があるでしょう。
2%の農業をしている人たちー。『負けるな~!がんばれ~!立ちあがれ~!』
日本国を守れるのは俺たちなんだ~~~!

たかみざわ ゆうた
1964年長野県生まれ 北佐久農業高校卒業後、すぐに家業である農家の後を継ぐ。長野県農業士協会会長(07・08年)、野菜ソムリエながの代表(08・09年) 、南牧村議会議員(07年~11年)。座右の銘は「ゆるく・楽しく・美しく」