提供:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタ


農業のポータルサイト みんなの農業広場

MENU

農作業便利帖


葉茎菜類

ハクサイの作り方(家庭菜園向け)

(2023年9月 施肥量等を修正)

栽培のポイント

●比較的冷涼な気候(20℃程度)を好みます
●品種はいろいろあるので、時期に適した品種を選びます
●夏まきの場合は、早くまくほどウィルス病が発生しやすく、また、害虫の被害が出やすいので注意します

品種

●春まき :気楽60・70、無双
●夏まき 
(極早生) 晴黄60、耐病60日
(早生) 晴黄65、黄ごころ65、無双
(中生) 晴黄85、黄ごころ80、きらぼし85、金将、さとぶき613
(中晩生) 晴黄90、黄ごころ90、冬峠、冬月90
●春・夏兼用
(ミニハクサイ) お黄に入り、タイニーシュシュ、オレンジミニ、めんこい

栽培ごよみ

2021hakusai_sakugata.jpg
 (南関東標準) 

苗づくり

春まきの場合は抽だい防止のため、タネまき後は、電熱温床などにより最低気温(夜温)が13~15℃確保できる暖かい場所で、本葉6~7枚の大苗に育てます。
夏まきの場合は、じかまきと移植栽培がありますが、育苗した苗の移植栽培が一般的です。
育苗期間は約20日です。高温期育苗のため、軽い遮光を行なう等の葉焼け対策が必要です。
育苗中にハイマダラノメイガが産卵・発生する場合もあるので、防虫ネットをかけて侵入防止を図ります。

hakusai_naedukuri.jpg

畑の準備

202309hakusai_junbi.jpg
 ※熔成リン肥のリン酸は土壌中に残るため、毎作施用する必要はありません。

植付け

春まきは本葉6~7枚になったらポリマルチを張り、植付けます。
夏まきは本葉3~4枚になったら植付けます。
ミニハクサイは密植(株間35cm)にします。


じかまき

夏まきの場合は、畑にじかにまく方法もあります。
ただし、幼苗期に害虫や根こぶ病の被害を受けやすいので、注意が必要です。

●じかまきの方法
缶ジュースの空き缶などを軽く土の表面に押し当て、浅いまき穴を作ります。
1カ所4~5粒まいて土を薄くかけ、軽くおさえてから、かん水をします。

 

間引き

本葉2~3枚の時に1か所2本にし、本葉4~5枚の時に1本にします。
生育や葉色の悪いもの、良すぎるもの、子葉が不整形なもの、病害虫の被害を受けているものなどを間引きます。

追肥と土寄せ

結球が始まる頃は、急激に肥料を吸収します。
この時期に、必ず追肥を行います。


hakusai_tsuihi_2021.jpg

主な病害虫

●害虫
アブラムシ、コナガ、ヨトウムシ、ハスモンヨトウ、オオタバコガ、アオムシ、ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイムシ)、キスジノミハムシ、ネキリムシ類 
●病害
べと病、白斑病、黒斑病、根こぶ病、白さび病、軟腐病、モザイク病 


hakusai_haimadara-2.jpg  hakusai_haimadarahigai.jpg
ハイマダラノメイガ()と被害() (提供 :梶原敏宏氏)

hakusai_ootabakoga.jpg  hakusai_konaga.jpg
 :オオタバコガ /  :コナガ (提供 :梶原敏宏氏) 

hakusai_neko1bu.jpg  hakusai_nekobu2.jpg
根こぶ病(は初期の瘤) (提供 :梶原敏宏氏) 

▼その他の病害虫についてはこちら

生理障害

土壌の乾燥(降雨の少ない時)によって、石灰欠乏、苦土欠乏、ホウ素欠乏などが発生します。堆肥を施し、保水力のある土を作りましょう。

かん水

乾燥が続く場合は、朝夕の地温の低い時にかん水します。かん水は、水分を補給するほか、肥料の効きめをよくします。

収穫

春ハクサイは、球内で抽だい(茎の伸長)が始まっているので早めに収穫します。
秋ハクサイは、小さなものよりも大きなものの方が味がよいので、やや大きめで、球重で3~4kg程度の、実のしまったものを作るようにします。
貯蔵する場合は、寒さから守るため、新聞紙やワラなどで囲っておきます。     


◆家庭菜園に関する、その他の情報はこちらから