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青虫の足あと【79】

2014年2月 5日

早期 食育計画

                                    山田早織


--食べることが大好きな母と、4歳の息子の食育。
いろいろな物を食べさせてあげたい。
どういうもの(原料)をどうしたら何ができるか、一緒に勉強したい。

でも、自分でやるのは限度があるし、私はそんなにマメじゃない・・・。
ならば、人(プロ)の手を借りよう!!--


年末の話。
タウン誌をパラパラめくりながらお茶を飲んでいたら、「年越しそばを打ってみませんか?」という文句にふと目がとまる。
自宅の近所のおそば屋さんでそば打ち体験ができるということは知っていたが、年越しそばも打てるのか・・・。

まだ空きがあるなら行ってみようかな? と、すぐに問い合わせ、30日に予約が取れた。
「5人前を打ちます」とのことだが、大晦日は実家に兄弟の家族も来るため、せめて8人前くらいほしいな~なんて欲を出し、8人前を打たせてもらうことに。


実は息子はかなりのそば好き。(しかもザルそばのみ)
息子が大好きなおそばは、どうやったらできるのか、体験しながら年を越すとしよう!


当日、下の子をおんぶし、寝起きで超不機嫌の息子を連れて、おそば屋さんへ。あまり口数の多くない店主さんと、むすっとした息子と私という微妙な空気の中、そば打ちが始まる。


yamada_80_2.jpgそばの粉と小麦粉、お水を計るところからはじめ、粉を練り、生地をのばしていく。
テレビではよく見る光景。
でも、あんなに簡単そうにやっているのに、初体験の私にはどれもこれも大変な作業!!
なんてこった。こんなに力仕事なのか! 8人前なんて、欲をかかなきゃよかった~!
(ちょっと想像すればわかりそうなことなのに。人は(私は?)なかなか大変な想像はできないものだ)


むすっとしていた息子も、生地をのばす頃にはだんだん興味を示しはじめ、作業台の近くでじっと見ている。
生地の塊が、何度も何度も向きを変えて伸ばすうちに、四角く均一の厚さに伸びていく。
すごい!! だんだん四角くなってきている!! 私も息子も興奮。


yamada_80_3.jpgいよいよクライマックスの、そばを切る作業。
始めのうちはなかなかコツをつかめず、ものすごい力を要していたが、それでもだんだん力の入れ具合や身体の使い方がわかってきた!! 頃に終了!(お決まりのパターン)


みごと、うどんのようなソバができあがった。


早速一人前をゆでてもらい、試食。といっても、息子が全部食べてしまったが。
息子は、「おそば打てるなんて、すごいね!! はは、がんばったね」って言いながらおいしそうに食べていた。


yamada_80_1.jpgのし餅と一緒に、知人に少しだけおそばをおすそ分けして帰宅した。


その後おそばを食べるたびに息子は、「これ、この前ははと打ったよね~!」と言いながら、その日のことを思い出しているようだ。
細かいことはまだわからなくてもいい。
でも、今までは「ただのおそば」だったものが、「ははとの思い出のおそば」になっただけでも、4歳児の食育は成功かな? と思っている。

もう少し大きくなったら、今度はそばの花や実も見せてあげよう。
(下の子をおんぶしたままでそばを打ったので、翌日は肩がパンパンでした)

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。

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