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青虫の足あと【76】

2013年10月23日

サイコーの贅沢こんにゃく

                                    山田早織


こんにゃくって、「こんにゃく」以外のなにものでもありませんよね。
食感にしても味にしても、他に例えるものがないような...


農家の友達が、去年、手作りこんにゃくをくれました。
その農園で作っているすだちと一緒に。
刺身こんにゃくを醤油とすだちで食べたら、めちゃうま!! たまりません。

そういえば高校生の頃の初々しいデート中に、デパートの地下で売っていた、でかくて丸い刺身こんにゃく(まあ、ただのこんにゃくなんだけど)を思わず購入し、あきれられたことが...。私って...もう少し何か考えられなかったのか...。


yamada_77_1.jpgなぜそんなことを思い出したかというと、こんにゃく作りを初体験したからで~す!
恒例の、親子食育体験にて。

今回は3カ月の娘も連れての参加だったため、ほぼ戦力外の見学者だったけれど、一番楽しいこんにゃくを丸める作業は、ばっちりやりました。


こんにゃくが「こんにゃくいも」からできていると知ったのは、たぶん小学生のときかな。
林間学校かなにかで山のほうに行ったときに、ガイドをしてくれたおじさんが「これはこんにゃくいも。こんにゃくは、このいもから作るんだよ」と教えてくれて、びっくりしたのを覚えている。


今回は、その、いもの状態から見せてくれた。
4歳の息子はどこまでわかっているのかわからないが、こんなに早くからこんにゃくの正体を知ることができるなんて、贅沢だぜ、息子よ。

工程自体は大変ではないものの、時間はかかる。
いもは、素手で調理すると手がかゆくなるそう。みんな手袋をはめたが、農家さん先生は素手。「私はもう慣れたから、かゆくならないの」って。
ステキすぎる。

大騒ぎの子どもたちが、おにぎりを作ってくれ、豚汁とおにぎりをほおばりながら、こんにゃくの完成を待つ。


yamada_77_2.jpgできたてのこんにゃくは、つるつる、つやつや、ぴかぴか。
早速切って、お味見。


...いもの味がする...
なんだろう、お味噌汁に入っていたこんにゃくのような、里芋のような香りがする。
えぐみや臭みなんてなんにもなくて、ただ、おいもの味を感じることができる。


おいしすぎ!!


家に帰って、小さめのものをふた玉、ぺろりと食べてしまった。
その後はおでんにしたり、豚汁にしたり、もちろん刺身こんにゃくにもして、おいしくいただきました。


スーパーでは味わえない、サイコーの贅沢こんにゃくでした。


そういえば以前、某旅館に毎日、農家さんの手作りこんにゃくを納品したなぁ。
農家さん、作るのが大変だったんだなぁ。ありがとう。

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。

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