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2013年6月 5日
手作りの食事はとっても大切
山田早織
手作りのご飯には、愛情はもちろん、作ってくれた人のパワーもこめられていると思う・・・。
私が関わっている障がいのある人たちの中でも、職場に手作りのお弁当を持ってきている人が多くいる。お母さんが毎朝がんばって、作ってくれているんだな~。
私は、みんなが昼休みに、お弁当をもりもり食べている姿がとても好きで、よく見に行ってしまう。
一生懸命仕事をして、お昼ももりもり食べて。その姿を見ているだけで不思議と元気をもらうんです。
仕事の前の訓練(就労訓練)のときは昼食をとることができなかったのに、仕事を始めてからおにぎりやフルーツなどをきちんと食べられるようになった人もいる。
私にとっては本当に驚くことだった。
精神的な障がいを持っている人たちにこそ、手作りの食事をしてほしいな、と思う。
うちの施設では、就労訓練の一環としてお昼ご飯を作り、利用者さんたちに安価で提供している。手作りのものを食べたい、食べてほしい、との願いがあっても、実際はなかなか難しいもの。だから、このシステムはすごくいいな、と思っている。
障がいがあると、なかなか仕事ができない人も多い。
障害年金だけではとても生活できず、食生活はおろそかになりがち。
そこにもどかしさを感じる。
ふだんは自分で食事の支度をすることがない人にも、食事作りを経験してほしいな、と思い、交流会では食事作りやおやつ作りも提案している。
つい先日も、「みんなでお弁当を作って食べよう」という企画を行った。
主に知的に障がいがある人たちが集まった会で、普段は包丁も持ったことがない人たちと、おにぎり、揚げ物、焼き物、サラダなど、いろいろ作って楽しんだ。
おやつ作りのときも、みたらし団子やクレープなど、さまざまなおやつを作って、「こんな粉がお団子になるなんてびっくり」なんて声も聞いた。
みんなで作ったものを取り分けて食べているとき、「何が一番おいしい?!」と聞くと、みんなからは「やっぱり自分が作ったものが一番おいしい!!」との答えが返ってくる。
そう。みんな、自分でもこんなにおいしいものが作れるんだ! と感動するのだ。
私もそうだった。
初めて自分でご飯を作ったときは、本当に感動した。
食べるということは、本当に大切なこと。
そのことをみんなに知ってもらえるよう、そして、ちょっとした工夫で自分でも作ることができるんだよ、というのを、もっともっとみんなに伝えたい!
そんな思いがある限り、交流会などで、おやつやご飯作りを続けていこうと思います(ホントはちょっと大変だけど)。
(その交流会の日に、息子は農家さん主催の「柏餅作り」を体験していた。
子どもにもそんな経験をいっぱいさせたいな)
静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。