農業のポータルサイト みんなの農業広場

MENU

青虫の足あと【60】

2012年7月 9日

私の「目指せ! 無添加生活」

                                    山田早織


前回のコラムから、まだ「目指せ! 無添加生活」を続けています。
休みにはファーマーズマーケットを物色し、どこのスーパーのどのブランドなら添加物が入っていない物なのか、だいぶ習得しました。
でも、神経質になりすぎるとストレスになってよくないだろうから、楽しみながらやっています。


そんな生活をして気づいたこと。
それは、「添加物」をすべて無理やり排除するのではなく(現状難しいし)、どんなものが身体にどんな影響を及ぼすのか、ということをきちんと勉強すること。
ただ「添加物は絶対にダメ!!」では、本当に何も買えなくなってしまう。
この添加物は何に必要なのか、逆に、注意しなければいけないのはどんなものなのか、少しずつでも頭に入れていきたいと思う。

子どもが自分で食べものを買うようになったら、それこそ自分の思いだけではどうにもならない。それでもいいと思っている。それまでは私の勝手なこだわりで食事を作ることができるのだから。


以前、某ビジネスメッセに、おからの粉を入れたクッキーを出展したことがあり、それが縁で、ペット用のおから入りクッキー作りを頼まれたことがあった。
条件は、「手作り」「おからを使うこと」「塩、バター、卵、添加物は使わないこと」だった。それはもはやクッキーではない・・・普通に作ったらパッサパサになるだけだった。
つなぎを工夫し、みかんパウダーをかけて焼色がつくようにし・・・思えばよくがんばった。愛犬にもイヤというほど試食させた。工夫に工夫を重ね、形になったが、最後に大きな問題が残っていた。それは、賞味期限。

流通・販売を考えると、短くても最低、半年~1年の賞味期限はほしいところ。
人の手で作る、手作りのクッキー。工場生産できれば違っただろうけれど、パッケージを工夫しても難しく、結局、賞味期限の壁をクリアできなかった。



私にとっては、いい勉強になった。まだ20代前半だった当時、アイデアと工夫で作りあげたものを「いい」と評価してもらい、ありがたい経験だった。
こだわりを貫く場合は、結局それに合った販路があることもわかった。
手作り、無添加にこだわったものは、やっぱり身近なところで販売するのが一番。

逆に、そういうものは、身近で探したほうがいいってことか。
流通にはのらない、私にとっての「ツボ」商品が、地域にはもっともっといっぱいあるんだろうな!! と思うとワクワクしてくる。


そんな「身近」な場所のひとつに、障害者の施設がある。
勤務先の障害者就労支援施設でも、作業の一つで畑でいろいろな野菜を作っているし、生キャラメルやわらびもち、ブランマンジェなどの自主製品も作っている。

ほかの施設でも、豆腐や、無添加のいろいろな食品を作っているところがある。しかも、福祉授産製品は、割と安い!!
皆さん! ねらいめですよ!! とオススメしたいです。


地域の農家さん、福祉施設などを活用させてもらいながら、これからも私の「目指せ! 無添加生活」は進んでいきます。自分のこだわりも、少しでも地域のためになるなら、捨てたもんじゃないよね!!

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。

「2012年07月」に戻る

ソーシャルメディア