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青虫の足あと【55】

2012年2月 8日

身体の中身

                                    山田早織


先日、2歳の息子が夜中に嘔吐。翌朝も元気がなく、朝食も食べられない。
大好きないちごを食べたらすぐに嘔吐。うんちもゆるい・・・
念のため病院にかかると、「嘔吐下痢症です」といわれた。
初めての嘔吐下痢症。お尻から吐き気止めの漢方を入れてもらって、帰宅。

私のイメージでは、嘔吐下痢症は、もっともっと壮絶なものだと思っていた。


息子は元気がなく、寝ているものの、結局嘔吐は二回だけ。
うんちはゆるーいものの、1日1回。(そもそもそれを下痢っていうのか)
それでもお医者さんで言われたとおりに、吐き気止めから4時間は飲食をやめ、その後ソリタやOS-1で水分を少しずつ与え、翌日は重湯からはじめ、お粥やすりおろしたりんごを与えることに。

普段はりんごをあまり食べない息子。
すりおろしたりんごがおいしいようで、よく食べた。
お粥もゆっくりかんで、一口ずつ食べた。
一口食べるごとに「おいしい」「おいしい」・・・と言う息子。
うんうん、気持ちはわかるよ・・母も食中毒になったとき、久しぶりに食べられるお粥がどんなにおいしかったか・・・
そんなことを言いながら、食べられる幸せをかみしめる。


食欲も少しずつ出はじめた。
どんな食材がいいのか、ネットで検索してみる。
「お腹にやさしい」で検索すると、どちらかというと便通がよくなる系のものが多い。
うーん、この場合、食物繊維はあまりよくないんだろうな。

結局、おかゆやうどん、おもち(うどんと一緒にぐでんぐでんに煮てみる)、食パンやシンプルなパン(息子はパンが大好きなので)、大根、にんじん、白菜などなど、何となく食物繊維がうすそ~なものたちをチョイス。
それらを交代に食べていた。
甘いものやジュースなどは一切なし。おやつももちろん、おにぎりやりんご。


すると、4日ほどたった日の夕方に、突然食欲が戻る。
念のため同じような食事に、少しずつ肉や魚などを足していく。
ところが、下痢が心配だったのに、なんと4日もうんちが出ないのだ・・・・
はじめのうちは「あまり量を食べていないからかな」と思っていたけど、日にちがたつにつれだんだん心配になってきた。
お腹が日に日にぱんぱんになっていくのがわかる。
おいおいおい~!!


そういや外国で、「ご飯を食べ過ぎると便秘になるよ」と聞いたことがある。
下痢止めにはライスのスープ(いわゆる重湯)を飲むところもあるとか。

心配だからとあえて選んでいたものたちが、息子に便秘をもたらした!!
その感度のよさに驚かされた。
私なんかでは、もうかなり鈍感になってしまっているから、ここまでの効果は現れないだろうな~・・・(ちょっと悲しい)


私たちの身体の中身は私たちが食べたものでできていて、それらは身体の中で正直に作用してくれている。
普段わかっているつもりで全くわかっていなかったことに、息子の身体が気づかせてくれた。
ありがとう、嘔吐下痢症・・・そして正直な息子の身体よ・・・

(納豆やサツマイモを食べさせ、翌日しっかりどっさり山のようなうんちが出たのでした。)

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。

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