農業のポータルサイト みんなの農業広場

MENU

青虫の足あと【40】

2010年11月 5日

農村の風景は最大の観光資源!!!

    山田早織


ロンドンに住む友人に会いに行きました。ついでにロンドン観光。さらにせっかく行くならフランスにも寄ってこよう♪と、結局何をしに行くのかわからない旅に・・・


基本的にはフリープラン。でも、イギリスではコッツウォルズの村々へ、フランスではモンサンミッシェル、ロワールの古城巡り・・・と、現地のオプショナルツアーを申込。なんて欲張りで、なんてハードな旅!! とても一歳児同伴とは思えないプランです。


ツアーはバスで移動。モンサンミッシェルに至っては、なんと片道350キロ!! それを日帰りで往復してしまうなんて、なんて馬鹿げた・・いや、ありがたいツアー。


モンサンミッシェルに向かうバスの中、ノルマンディ地方に入り、話題は農業に。
ノルマンディはりんごの産地。日本のりんごは品種改良が進み甘くて大きなものですが、ノルマンディのりんごは、原種のまま。すっぱくて小さいそうです。パリのマルシェのりんごも、やっぱりすっぱかった。でも、ちょこっと食べるのにはちょうどいい大きさ!


チーズの話もでる。
カマンベールチーズは、ノルマンディのミルクで作られ、37度のお湯を使ってゆっくり作られる。本物のカマンベールには細かな規定があり、それをしっかりと守って時間をかけ、忠実に作られているのだと。(子どもをあやしながら聞いていたため、聞き間違いがあるかも)ところが、企業はいろいろなところのミルクを使い、時間も短縮して作ったものをカマンベールとして販売している!! と。

ハムもそう。
放牧でのんびりと育てられた豚などと、機械的に育てられたものは味に雲泥の差があり、それを補うために化学の力を使って味をつけるのだ。さらに色も悪いから着色料でごまかすのだ!! と。


そんな話を聞きながら、バスの左手にはトラクターを動かす農家さんが。
「あ~、農家さんが仕事をしていますネ~」なんてガイドの一言に、若い女子たちは一斉にトラクターを動かす農家にカメラを向ける。
・・・・・トラクター、日本にもあるけど・・・
旅先では何でもカメラに収めたい気持ちもわかるけど・・・


バスからの景色は、とにかく広大な農地。農地、農地・・・ずーっと農地。
変わり映えのない景色。
国土の半分以上は農地なんだとガイドさん。


私がすばらしいな~と思ったコッツウォルズの村々も、田舎の農業地帯。
ムカシからの家々で、日本でいったら白川郷みたいなもの?
馬や羊が放牧されていて、のどかな風景。
観光の中に当たり前に農業も入っているのがすばらしいな、って思いました。というか、農村の風景は最大の観光資源だ!!!
こんなにも国柄が出る観光地は、他に無い!! 近代建築のデザイナーに国境はないし・・・。
そう思ったら、私が住んでいる浜松の畑の風景だって、立派な観光資源になる。


イギリスもフランスも植物がすばらしくて、本当に緑がきれいでした。
街中の緑も驚くほど多いけど、郊外の植物たちの美しさは、本当に言葉になりませんでした。
時期的に畑には緑があまり見られなかったけど、季節が違えばもっときれいなんだろうな。


私はブランドなどさっぱりわからず、買物天国のロンドンでもモードの発信地であるパリの街でも、買った物は子どもの服くらいだった。(苦笑)
でも、植物やガーデニング、農業を知っていて、この二つの国にいけたことは本当に幸せだと、日本では見られない色の緑を見ながら感じました。


あの緑をみながらのんびり暮らしてみたいなぁ・・・


外国の方はベイビー連れには本当に皆さん優しくて、疲れた身体に沁みました。男性も女性も紳士的。どんなに自分が大変でも助けてくれます。そんな国で子育てをしたいなぁ。

もちろん、カマンベールを購入しました♪

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。

「2010年11月」に戻る

ソーシャルメディア