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青虫の足あと 【6】

2007年9月27日

「食」 の大切さ

    山田早織


 今日、漁港近くの魚やさんに魚を買いに行きました。
「美味しい刺身が食べたいなー」と、“刺身”を買う気で気楽に。

行ったらなんと、まるまる一匹のまんましか売ってないじゃん。
新米主婦の私は出刃を持ってない!

だがしかし! ここで引き下がってはオンナがすたる。
何種類かの魚と出刃(買った)を手に
いざ・・女の戦い。


魚、まともにさばけない私の孤独な戦い。
アジには完敗。天然でタタキのように・・・(笑)
セイゴはなんと、いい感じ。

そしてついに・・マグロの子ども。(?!)
何て身の程知らずな私。でもやっちゃう!

エラのうしろから出刃を入れる。血が出る。ホントの血だよ。
ワタを出しながら ふと思う。

「“最近、精神的に病んでいる人が多いのは食生活のせいだ。“」

というのをよく耳にする。確かにそうだと思う。
農産物も農薬や化学肥料が問題になっている。


それに・・・
こうやって魚をさばいたりしないんじゃない?
殺人を犯した少年は「人を殺すとどうなるのか見たかった」
と言う。


今日私はマグロをさばきながら、かなり“リアル”な生と死を見た。

生きものの身体に包丁を入れ、血を洗う。
丁寧に骨から身をはずしても
下手くそな私はうまくいかない。
骨に身が残る。“もったいない”素直に思う。

ああ、私はこの魚の命を頂いている・・・
自然とそんな気持ちになった。


少し前の台所ってきっとこんな感じだったはず。
食生活で自然と生命の大切さを学ぶことができたにちがいない。

自分が育てた、もしくは近所の農家さんが作ってくれた野菜には
その人の「気持ち」がこもっている。

魚や動物の「いのち」と、人の「気持ち」を大切にいただく。
それが本来の食卓だ。

そう。人を、動物を大切にする自分って


きっと自分も好きになれる。


そうすれば精神的に病む人も減るはず。
人を殺す事件も減るはず。

そして・・・世界も平和になるはず!!
(ちょっと言いすぎた。)


(※画像をクリックすると大きく表示されます)

やまだ さおり

静岡県浜松市出身。フランス料理店に勤務後、23歳で起業した(有)しあわせ家族代表取締役、園芸福祉士。培養土、花苗・野菜苗の販売のほか、庭づくりや商店のディスプレー、野菜の宅配など、関心とニーズのある分野に事業とボランティアを展開中。

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