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2007年5月17日
【「シオデ、アイコ、ボンナ、コシアブラ」 あなたはいくつご存じですか?】
全国農業改良普及支援協会副会長 関 康洋
この4つ全部を知っている方は、山菜好きか、北国か山国の住人。そういう自分も、これら山菜を知ったのはそう昔のことではない。
一年中緑のある地域で生まれ育ったので、野山に生える草木のうちワラビ、ゼンマイ、タラノ芽、フキ、ウド以外は、食べる物ではないと思っていた。
「山菜」なんて言うと、なんとなく有りがたいような気がするが、何のことはない、野山に生えている野草や雑木の芽である。
生家の近くの野山に良く生えていたのが、アシタバ。今は健康野菜としてスーパーマーケットでも売られているが、当時は食卓に上ることはなかったように思う。
最近は、ほとんどの野菜が1年中出回っているので、いつが旬なのかさっぱりわからない。「便利な時代」になったのか、「楽しみのない時代」になったのか・・? どれも個性のないおとなしい味になってしまっている。
こうなると、一年一度、この時期しか食べられないワイルドで個性の強い山菜が、なんとなく、とてもありがたい食べ物に思えてくるから不思議だ。という山菜も、最近は栽培ばやりで、本来持っているワイルドさが薄れ、非常におとなしい優しい味になってきた。寂しいと感じるのは私だけか・・?
「シオデ」
ユリ科の多年草つる草で、やぶ地や山林の縁などに生えている。葉は少しとがった卵形で、巻きひげを持ち、他の植物等にからんで育つ。
春に伸びた新芽を折れる部分から摘み採り食べる。熱湯でかるく茹でて水にさらしてから、おひたし、あえもの、酢の物、マヨネーズあえ、サラダ、バター炒めなど。アクがなく、グリーンアスパラに似た感じがして美味しい。
また、秋に掘りとった根茎は、生薬(漢方薬)として通経、関節炎、リューマチなどに効能があるそうだ。
「アイコ」
学名はミヤマイラクサで葉や茎に細かい棘がびっしり生えている。イラクサの名は、刺されると痛くてイライラすることから付けられたようだ。イタイタ草、イライラ草、などとも呼ばれている。
20cm~30cmに伸びた新芽を、根元から切り採る。茹でて水にさらし、おひたし、和え物などにして食べる。(茹でるとトゲはなくなる)
「ボンナ」
キク科の植物ヤブスマソウのことであり、湿っぽい草原や谷沿いの斜面などに群生する、多年性の植物。ウドやフキに似た香りがする。
茹でておひたし、またはマヨネーズにしょうゆをかけたおひたし、あえもの、酢の物などにして食べると、とても美味しい。
「コシアブラ」
タラノメと同じウコギ科植物で、山の日当たりのよい斜面に多く生えている。春に伸びる新芽は独特の香りを持ち、天ぷらや、おひたし、和え物にして食べる。タラノ芽より美味しいという人が多い山菜。
樹脂を漉(コ)して、金漆(コンゼツ)という鉄のサビ止めに用いられる塗料がつくられていたことから、漉し油(コシアブラ)といわれるそうだ。
(※画像をクリックすると大きく表示されます)
(画像は、青嵐舎様(http://www14.plala.or.jp/seiransya/)サイトより使用させていただきました。)
社団法人全国農業改良普及支援協会