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2008年6月 9日
きまぐれお天道様
農村ライター 長尾道子
振り返ると、5月の天気は本当に気まぐれでした。
上着をはおらなくてもいいほどのポカポカ陽気の日もあれば、ストーブをつけないと風邪を引いてしまいそうなくらい寒い日が続いたり、この時季にはまずないであろう暴風雨に見舞われたり…。こんな天気は初めてです!
5月は例年、安定した天候が続く月なのだそうです(とニュースで言ってました)が、今年は例外。
私事ですが、妊婦(現在7カ月)&引越し&畑仕事&執筆とバタバタしていたせいか、この天候に体がついていけず、体調を崩して寝込んでしまいました。
そのため、5月に更新ができず…ごめんなさい。6月からはまた頑張りますね!!
今年は春が早かったので、「まだ、早いけどなぁ」と渋る義父を説得して、5月中旬、実験的にトマトの苗を数本植えてみました。
ビニールで囲い、風に当たらないよう植える場所を配慮したのですが、暴風で新芽が出てくる部分が折れたりこすれたり、その上、低温と長雨が続いてこじれてしまい、ほぼすべて枯れてしまいました。また苗を購入して、定植しなくてはいけません。
元々農家で、長年畑仕事をしている義父の言うことを聞いておけばよかった…畑でボロボロになった苗を指して、「ほれみろ、雪解けが早くても植える時期はきまっているんだよ」と、義父。本当にがっかり、です。
農家の方は時期を誤ることはしないでしょうけれど、新聞で「冷害」という言葉をみかけるこの頃、現実に冷害が起こらないよう、天に祈るしかありません。
それにしても、ミャンマーのサイクロン、中国の大地震は死者を何万人も出し、オーストリアの干ばつは今も続き、世界各国で様々な自然災害が広がっています。日本でも、地震や台風などの予期せぬ災害が、毎年のように各地を襲っています。だからこそ、落ち着かない天候が続くと「今度は北海道か?」と思ってしまいます。
スーパーなどで食料品の価格が軒並み高騰していることもあるせいか、経験したことのない『食糧危機』が目前まで来ている、そうなったときどうしたらいいんだろうという、言い知れぬ不安を感じることもあります。
食べるものをほとんど作っていない、作る技術も土地もない、山や川に入って食料を探す知識や知恵もない、食べ物を分けてくれるご近所づきあいもないからでしょうか…結婚して、子どもができたことで、より具体的に、真剣に考えはじめたのかもしれません。
近所の直売所には、山菜や水菜や小松菜などの葉物野菜、玉ねぎやジャガイモなど越冬した根菜類、たまごや、様々な野菜の苗が並び、賑やかになってきました。
採れたてで、地域の農家がつくる作物は、新鮮で本当においしい! 農家の方たちには、これからも食べ物を作り続けてほしいし、自分自身もできる限りつくっていきたい。
そのためには、直売所を利用して、自分自身も義父に様々なことを学び、自然を感じながら無理なく日々暮らしていく。そうやって、できることからコツコツ取り組んでいくことで、不安を解消するしかないのでしょうね。
直売所で買い物をしたり、ご近所さんからいただいたり、義父が採ってきた山菜を料理したり、すくすく育っている畑の作物の世話をしながら、そんなことを考えたのです。
《今回のおいしいモノ》
最近、毎日食べているのは、ウド、フキ、タラノメ。
義父が採ってくるものと、ご近所さんにいただくものとで、台所が山菜だらけです。でも、この時季にしか食べられないからと、せっせと食べています。
息子は天ぷらが大好物、夫はウドのきんぴらがお気に入り。
異業種の職業を持つメンバーが「食」と「農」のあり方を真剣に考え、行動する「食農わくわくねっとわーく北海道」事務局長。食べることと農は一体。自分たちの生活を楽しくするために、「一緒にわくわくしましょう」という思いを実践する。