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2007年7月11日
気候の違い
農村ライター 長尾道子
本州は梅雨の時期ですね。沖縄や九州の一部では梅雨も明けたとか。
北海道は昼間は暑く、夕方は涼しい、1年の中でも一番過ごしやすい時季を迎えています。畑の作物もぐんぐんと育ち、木々や草の緑も濃くなり、様々な花が咲いて、それはそれはにぎやかです。
ウチの家庭菜園も水菜、ルッコラ、はつか大根、リーフレタスが食べごろで、きゅうり、なす、インゲン、トマト、シシトウ、ピーマン、ジャガイモなどの花が咲き、実もなり始め、少しずつですが食卓にのぼり始めています。
北海道はこの時季、梅雨がなく過ごしやすいのが自慢の一つでもありましたが、最近は6月に雨が多く、じとーっとした日が増えたような気がします。
調べてみると6月に1~2週間ほどぐずついた天気が続く、北海道独特の『蝦夷梅雨』というのが昔からあるそう(気象庁はこれを梅雨とは認めていないとか)。確かに本格的な梅雨を経験すると、『蝦夷梅雨』なんてへっちゃらです。
数年前に福岡で暮らしていたとき、初めて梅雨を体験しました。そのときは、じっとりした湿気とムンムンとした熱気に目の前がクラクラし、食欲がなくなって水分ばかり取っていたことを思い出します。
髪を整えても崩れるし、服は汗でべっちょりになるし、イライラは募るばかり。でも周りを見渡せば、私のようにクタッとしてカッカしている人はいませんでした。
考えてみれば、福岡の人たちにとって梅雨は毎年恒例行事のように訪れるもので、そんなことにいちいちイライラしていられませんよね。
必ず訪れる梅雨という事実を受け入れて、早く明けるのを心待ちにしているのかもしれない。
きっとイライラの原因は自分ではどうしようもないことを受け入れられないからか、受け入れる必要がないのに押し付けられているから…そう考えると、私は期間限定で福岡に暮らしていたので、「また北海道に戻る」という意識が、梅雨という季候を受け入れられなかったのかもしれません。
福岡は食べ物はおいしいし、海や山は近いし、人は優しいし、住んでも快適な街でしたが、梅雨だけはどうしても馴れませんでした。
福岡から北海道へ戻ったのは冬だったのですが、戻って改めて北海道の良さを再確認しました。
真っ白な銀世界、大きな空、凛とした空気、食べなれたおいしい食べ物、素朴な人たち、そして翌年のからっとした6月の季候…福岡も大好きなところですが、やっぱり生まれ故郷の北海道が一番大好きです!
(※画像をクリックすると大きく表示されます)
《今回のおいしいモノ》
実はまだ食べていないのですが、以前に取材先のおばあさんに教えてもらったトマトのわき芽のてんぷら。
おばあちゃん曰く「私はおいしくて好きなんだけど…貧乏くさいかな?」
異業種の職業を持つメンバーが「食」と「農」のあり方を真剣に考え、行動する「食農わくわくねっとわーく北海道」事務局長。食べることと農は一体。自分たちの生活を楽しくするために、「一緒にわくわくしましょう」という思いを実践する。