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2024年10月17日
所変われば、ナス変わる!?
先月のコラムで栃木県のナス料理についてご紹介しましたが、日本全国にはさまざまな形や大きさのナスが栽培されています。
先日、山形県の庄内地方と新潟県を訪ねる機会があったので、JAを巡って、販売されているナスを見てきました。
東京のスーパーマーケットでは見かけることのない、小ぶりで丸いナスがたくさんあって、地元ならではの品揃えに感激しました。
▼参考:「今月の野菜 なす」(独立行政法人農畜産業振興機構)
今回、山形県では「梵天丸(ぼんてんまる)」、新潟県では「すずなり娘(すずなりむすめ)」と、2種類のナスに出会うことができました。
●山形県の「梵天丸」
山形県の小ナスといえば「民田ナス」が有名ですが、収穫時期は終わっており、どの店にも「梵天丸」がたくさん並んでいました。「梵天丸」は「民田ナス」と同じく小さく丸いナスで、丸ごと煮ても揚げてもおいしいとのこと。皮が薄く実がしっかりしているので、加熱調理に向いているようですが、店内に置いてあるさまざまな種類の漬物レシピから、地元では漬物として食べられることが多いと感じました。
●新潟県の「すずなり娘」
新潟県村上市の道の駅にも丸くて小さなナスがたくさん売られていましたが、ひと際目を引いたのが「すずなり娘」。ヘタが緑色で、米ナスをうんと小さくしたようなフォルムが可愛くて、思わず手に取りました。皮はやや厚めですが、加熱するととろけるような食感になるのが魅力です。ナスと油は相性がよいので、揚げたり油で炒めてから煮込むとおいしいです。
購入してきた2種類のナスで、「梵天丸の焼酎漬け(漬物)」「梵天丸のコチュジャン漬け(漬物)「すずなり娘とタコのトマト煮」を作ったのでご紹介します。
これは、JAに置いてあったレシピを参考に作った漬物です。ひとつまみの焼きみょうばんと塩をすりこみ、焼酎とほんの少しの砂糖を加えて、重しをして半日ほど漬け込みました。一口でパクリと頬張ると、パリッとした食感の後にナスのジューシーな甘みが口に広がります。和食の箸休めとしてもぴったりです。
「小ナスの辛子漬け」のように辛みのある漬物も合うと思い、韓国の甘味噌「コチュジャン」と味噌を合わせたものに「梵天丸」を漬け込んでみました。味噌のコクと唐辛子の辛味がナスの旨味を引き立てます。
「すずなり娘」は煮込み料理にしました。今回はゆでタコと合わせてトマト味に。煮込むことで柔らかくとろけるようになり、トマトとの相性も抜群。タコの旨味もプラスされて、食の進む一品になりました。翌日にはパスタを加えて、すずなり娘のスパゲティとして楽しみました。
それぞれの地域ならではのナスに出会えて、新たな味を楽しむことができました。今後もいろいろな地域のナスに出会えることを楽しみにしています。
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。