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「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【128】

2024年9月17日

栃木のナスでナス三昧


野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター 田代由紀子   


 以前、栃木県産の野菜や果物の魅力を発信する「とちぎ野菜サポーター」を務めたご縁で、栃木県産のナスを使ったレシピ作成の依頼を受けました。試作用のナスをたくさん送っていただいたので、料理教室で紹介したり自宅で味わったりと、ここ数日ナス三昧の日が続いています。

 栃木県は、おいしいナスの産地として知られています。夏のナスももちろん魅力的ですが、これからが旬の「秋ナス」も格別の味わいです。秋になると朝晩の気温差が大きく、日差しも比較的穏やかなため、皮がやわらかく、みずみずしい果肉になります。また、寒さにあたることで、甘味と旨味も多くなります。
 とはいえ、まだまだ残暑の厳しい時季。料理教室では「火を使わないナス料理」を紹介しました。


【ナスとゴーヤの冷や汁】

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 宮崎県の郷土料理「冷や汁」をアレンジした一品です。
 宮崎県ではキュウリに焼いたアジやいりこを合わせて作りますが、今回は手軽に作れるように市販のサバの水煮缶を使い、キュウリの代わりにナスとゴーヤの薄切りを使いました。温かいごはんにかけたり、素麺やうどんのつけ汁にすると、食がすすみます。


【材料】(2~3人分)
ナス        2本
ゴーヤ       4分の1本

ツナ缶      1缶
大葉       4枚
みょうが     1個
絹ごし豆腐    2分の1丁
味噌       大さじ2杯
すりごま     大さじ2杯
水        200CC


【作り方】
① ナス、ゴーヤを薄くスライスして、塩(分量外)をまぶす。
② ①を水にさらし、しぼる。
③ 大葉は千切り、みょうがは小口切りにする。
④ ボウルに味噌、すりごまを入れて、少しずつ水を加える。
⑤ ④に②、③、ツナ、くずした豆腐を加える。


【レンジで作る肉巻きナス】

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 忙しい日でも簡単にできる一品として、ナスの肉巻きはいかがでしょうか。
 ナスを細長く切り、豚肉の薄切りで巻いて電子レンジで加熱するだけで、手軽においしい料理が完成します。仕上げに豆板醤とポン酢を合わせたタレをまわしかければ、さっぱりとした味わいが楽しめます。秋ナスのしっかりとした食感が、豚肉との相性をさらに引き立てます。


【材料】(8本分)
ナス       1本
豚薄切り肉    8枚
豆板醤      小さじ1杯
ポン酢      大さじ2杯 


【作り方】
① ナスを縦8等分に切る。
② 豚肉を広げ、①を乗せて巻く。
③ 耐熱容器に②を並べ、ふんわりとラップをかけて電子レンジ(600W)で、5~6分加熱する。
④ 豆板醤とポン酢を混ぜ、③にかける。


 ほかにも、ココナツミルクとピリッと辛い青唐辛子のソースで煮込んだ「グリーンカレー」、丸ごと焼いた焼きナスの皮をむき、トマトやレタス、スライスオニオンと合わせてドレッシングで和えた「ナスサラダ」、同じく焼きナスをペーストにして練りごまやオリーブオイルと合わせえた中東料理のナスのディップ「ババガヌーシュ(ナスのペースト)」など。5mm角に切ったナスをお米と一緒にオリーブオイルで炒めて煮込んだ「ナスリゾット」は、お米にナスの旨味が染み込みます。仕上げにコクのあるパルメザンチーズを加えると、クリーミーな味わいがナスのおいしさをさらに引き立てます。


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 秋ナスは皮が薄いので、漬物として生で楽しむもよし、焼いても炒めても煮込んでもおいしい、万能野菜です。旬ならではの味を楽しみましょう。

たしろ ゆきこ

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。

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