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2022年7月14日
「江戸東京野菜 その歴史と育て方や調理方法を学ぶ」に参加(続)
~小平市上宿公民館事業企画 地域支援講座~
前回のコラムでご紹介した講座「江戸東京野菜 その歴史と育て方や調理方法を学ぶ」の第3回目が開催され、講師を務めました。
講座で紹介した江戸東京野菜は、旬の「馬込半白キュウリ」と「明日葉」です。それぞれ、特徴や栄養価などの説明をしながら、調理のデモンストレーションを見学してもらいました。
馬込半白キュウリは、普段店頭で目にするキュウリよりもずんぐりと太く、薄い緑色の上部から先に向けてだんだん白くなるキュウリです。名前の通り、大田区馬込地区で栽培が始まりました。当時の馬込村では、昔から「大井節成(ふしなり)キュウリ」が多く栽培されていましたが、明治時代にこの大井節成キュウリにウリを掛け合わせて改良したのが「馬込半白キュウリ」と言われています。
パリパリとした皮の食感とみずみずしい果肉でえぐみが少なく、古くからぬか漬けなどの漬物に使われてきたキュウリです。
この馬込半白キュウリを使って、味噌ヨーグルト漬けと炒めものを作りました。
【材料】
馬込半白キュウリ 1本
味噌 大さじ1杯
プレーンヨーグルト 大さじ1杯
【作り方】
ポリ袋に味噌とプレーンヨーグルトを入れてよく混ぜ、馬込半白キュウリを漬ける。
*1日以上漬け込む。
【材料】
馬込半白キュウリ 1本
卵 2個
鶏ガラスープの素 少々
油 適量
【作り方】
①馬込半白キュウリを縦半分に切り、斜め切りにする。
②卵を割りほぐし、油を熱したフライパンで半熟卵を作りボウルに移す。
③②のフライパンで①を炒め、鶏ガラスープの素で味をつける。
④③に②を戻し入れて軽く混ぜる。
明日葉は、日本原産のセリ科の植物で、今日摘んでも明日には新しい芽が出始めると例えられるほど成長が早いため、この名がつきました。東京の島しょ部を始め、房総半島や三浦半島、伊豆諸島など、温暖な太平洋沿岸部に自生していますが、三宅島や大島などは品質管理された明日葉が栽培されています。
独特の香りと苦みがありますが、カロテン、カリウム、鉄分などが豊富に含まれ、青汁の原料としても有名です。茎や葉の切り口から染み出てくる黄色い液体にはカルコンというポリフェノールが含まれており、血糖値の低下、血圧上昇抑制効果が期待できると言われています。
明日葉を使って、タイ料理のガパオライス風の「明日葉入り鶏そぼろごはん」ほか、2品を紹介しました。
【材料】
明日葉の葉 1把分
赤ピーマン 1個
鶏ひき肉 300g
水 50cc
ナンプラー 大さじ1杯
醤油 大さじ1杯
砂糖 小さじ1杯
酒 大さじ1杯
ごはん 適量
目玉焼き お好みで
【作り方】
①明日葉は1~2cmの長さに切る。赤ピーマンはみじん切りにする。
②フライパンに鶏ひき肉・水を入れてよく混ぜながら加熱する。
③②に①を加えて炒め、ナンプラー・醤油・砂糖・酒で味付けをする。
④器にごはんを盛り、③を盛り付け、お好みで目玉焼きをのせる。
【材料】
明日葉の茎 適量
ベーコン 適量
マヨネーズ 適量
醤油 少々
【作り方】
①明日葉の茎を2~3cmの斜め切りにする。ベーコンは細切りにする。
②フライパンにベーコンを入れて弱火にかけ、脂が溶けてきたら明日葉の茎を入れて炒める。
③マヨネーズと醤油を加える。
【材料】
明日葉の茎 適量
バラ海苔 適量 *バラ海苔がなければ板海苔で代用
かつおぶし 適量
醤油 少々
【作り方】
①明日葉を2~3cmの長さに切り、熱湯でゆでる。
②①の水気を絞り、バラ海苔・かつおぶし・醤油を加えて和える。
でき上がったお料理は、新型コロナウイルスの感染防止対策として黙食を徹底して、試食してもらいました。「馬込半白キュウリは糠づけがおいしいとしか聞いたことがなく、なかなか手が出なかったけれど、手軽に漬物ができるなら今度見かけたときはぜひ買いたい」「明日葉は、天ぷらかおひたしくらいしか知らなかったが、こんなに手軽に作れる料理があるのなら、ぜひ自分でも作ってみたい」と、どちらの野菜もよいイメージを持ってもらうことができました。
江戸東京野菜には、四季折々いろいろな野菜があるので、ほかの野菜の調理法も、またこのような形で紹介できたらと思います。
野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。