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「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【90】

2021年7月15日

市役所で地場野菜即売会


野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター 田代由紀子   


 私の住む小平市の市役所で野菜の即売会を行っていると聞き、訪ねてみました。あいにく雨降りの日だったので、市役所の正面入口内に野菜が並んでいましたが、いつもは入口の横にテントを広げて販売を行っているそうです。

tashiro_90_4.jpg この即売会は、毎週月曜日と木曜日の11:30から13:00に開催されています(5月から7月の期間限定)。市役所のすぐ近くにあるJAの直売所「ムーちゃん広場」から、旬の野菜が運ばれてきますが、この日はナス、キュウリ、トマトなどの夏野菜が10種類ほど並んでいました。お勧めを尋ねると、「この時期はなんといっても、トウモロコシと枝豆です」と答えが返ってきました。ずっしり重たいトウモロコシとぷっくりと実のつまったエダマメは確かにおいしそうで、私がいる間にも次々と売れていました。


 小平市は、市内の学校給食での地場野菜の活用にも力を入れています。学校給食で地場野菜を使用するには、給食に必要となる生産量の確保や、農家が決められた時間に配送しなければならないなどの問題がありますが、配送や受注などをJAが一括して担って農家の負担を減らす、地場野菜の使用量に応じて市が学校に補助金を支給する、などのしくみができています。

 6月24日には市内の小学校で「小平夏野菜カレーの日」を実施。それぞれの学校のレシピで、小平産野菜をふんだんに使った夏野菜カレーが提供され、生徒や先生にも大好評とのことです。この日は農家が学校に招かれ、子どもたちと一緒に給食を楽しむという企画もあり、子どもたちが近隣の農業について親しみを持つよい機会となっています。


 ところが、市内の中学生約4500人分の給食を一手に作っていた給食センターが、今年の4月から老朽化による建て替え工事を始めたため、給食づくりは当面、市外の施設に委託することになり、給食用の野菜の需要が大きく減ってしまいました。

 そこで、給食用の野菜作りに携わっていた農家を応援する意味で、今回の市役所での即売会が始まったのです。市役所に用事で訪れる市民や市役所の職員など、ふだんJAの直売所に足を運ぶことのない人が、即売所の野菜を見て、「市内でこんなに野菜が作られているなんて知らなかった」「勤務先で買い物ができて助かる」などと言って購入していくそうです。


tashiro_90_2.jpg  tashiro_90_1.jpg


 鮮度のよい野菜を身近な場所で買うことができるのは、とてもありがたいことです。また、このような企画があれば、ぜひ買いにでかけたいと思います。
 今回は色とりどりの夏野菜を購入したので、カラフルな麻婆茄子を作ることにしました。
 電子レンジを活用して短時間でできるレシピです。ぜひ、作ってみてください。


■夏野菜たっぷりの麻婆茄子
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【材料】
ナス       2本
ピーマン     2個
赤パプリカ    2分の1個
黄パプリカ    2分の1本
ズッキーニ    2分の1本
長ネギ      2分の1本
豚挽き肉     150g
*豆板醤     小さじ2杯
*甜麺醤     大さじ3杯
*醤油      大さじ1杯
*生姜の甘酢漬け 30g(みじん切り)
鶏ガラスープ   100cc
水溶き片栗粉   大さじ1~2杯
ごま油またはラー油(お好みで)


【作り方】
①ナスを縦4等分に切り、さらに斜め半分に切る。
ピーマン、パプリカも同じ大きさに切る。長ネギは斜め切りにする。
②ナスに油(分量外)をまぶして耐熱容器に並べ、電子レンジにかける。
③ピーマン、パプリカもレンジにかける。
④フライパンに豚挽き肉を入れて炒め、肉に火が通ったら長ネギを入れて軽く炒める。
*も加えて肉に味をつける。
⑤鶏ガラスープを加えて②③を加えて一煮立ちさせ、水溶き片栗粉でとろみをつける。
仕上げにごま油またはラー油をかける。

たしろ ゆきこ

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。

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