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「野菜ソムリエ」の元気を作るおいしい食卓【60】

2018年12月19日

野菜を丸ごと味わおう!食品ロス削減を目指して ~ダイコン&ニンジンでクリスマスメニュー~


野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター 田代由紀子   


 食品ロスをテーマにした料理講座で講師を務めました。3回目となる今回は、東京都・清瀬市共催の消費生活教育講座「野菜を丸ごと味わおう!食品ロス削減を目指して」で、都内最大の収穫量を誇る清瀬市特産のニンジンやダイコンを使って、野菜たっぷりのお料理をご紹介しました。


 調理デモンストレーションの前には野菜をむだにしない工夫、とくに保存の仕方について、お話ししました。冷蔵庫に入れる際の置き方や水分を逃さないための工夫、また、冷凍に適した野菜やその方法など、熱心にメモを取りながら聞いてくれました。
 まだ食べられるのに捨てられている食べ物は、レストランや食品メーカー、スーパーなどあらゆる食にかかわる場面で発生していますが、その約半数が家庭から出ると言われています。少しでもむだを省いて、おいしく食べられる工夫ができればと思います。


 今回は野菜だけなく、市内産のハチミツの紹介もありました。清瀬市では市役所の屋上で、平成26年3月から市の職員による養蜂「東京清瀬市みつばちプロジェクト」を開始しているとのことです。ミツバチの受粉活動による農業の発展、蜜源植物の苗木無料配布活動により市内に緑や花を増やすなどの取り組みが行われ、着実に収量を増やしています。市内公立小中学校の給食や、今回のような料理教室にも活用され、この講座では、ニンジンを使ったデザートに清瀬産のハチミツを使いました。


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 クリスマスが近いこともあり、和風のイメージが強いダイコンをミートローフに加えたり、薄い輪切りにしてカナッペにしたり、皮を使ったピクルスなど洋風の料理にしました。参加者からは「普段作ることのないお料理が学べると、楽しみにしてきました」「家庭菜園のダイコンが今年は大きくなり過ぎたので、いつもと違う活用法を知ることができてよかった」などの感想がありました。この講座がフードロス削減に役立てば何よりです。


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 一番人気だったダイコン入りミートローフは、タマネギの代わりに粗みじん切りにしたダイコンを加えて作ります。タマネギ同様、加熱すると甘みが増すので、違和感なく食べられます。また、生のまま加えても水っぽくならず、手軽に料理できます。中にはタマネギで作るよりもおいしいという方もいたほどです。


【ダイコンとニンジンのミートローフ】
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【材料】(4人分)
ダイコン      80g
ニンジン      50g
合いびき肉     320g
パン粉       40g
プレーンヨーグルト 100g
塩         少々
ナツメグ      少々
卵         2個


【作り方】
①ダイコンを粗みじん切りにする。ニンジンはすりおろす。
②卵をゆでる。(13分)
③ボウルにパン粉とヨーグルトを入れてよく混ぜ、①のニンジン・合いびき肉と塩・ナツメグも加えてさらに混ぜ、①のダイコンを加える。
④オーブンペーパーを敷いた型に③を敷き詰め、②を乗せて残りの③を詰める。
⑤ 200度に温めたオーブンで30分焼く。

たしろ ゆきこ

野菜ソムリエ・アスリートフードマイスター。「楽しく、美味しく、健康な生活を!」をコンセプトに野菜についてのコラム執筆、セミナー開催、レシピ考案などを行っている。ブログ「最近みつけた、美味しいコト。。。」で日々の食事メニューを発信中。

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